遠山の金さん (高橋英樹)

概要

『遠山の金さん』は、高橋英樹が主演したテレビ朝日系の連続時代劇です。この作品はテレビ朝日系列で放送された「遠山の金さん」に基づき、中村梅之助版から数えて5作目の作品で、1982年4月から1985年9月までの間に全156話が放送されました。その後、1985年10月から1986年9月にかけて、『遠山の金さんII』として続編が放送されました。このシリーズは全42話で構成されています。

キャラクターと設定

この時代劇の主人公、遠山金四郎は、昼間は江戸の北町奉行として真面目な顔を見せつつも、夜にはごく普通の町人・金さんとして悪党と戦います。彼の秘密は限られた仲間だけが知るところで、金四郎と彼の正体を知る北町奉行所の筆頭与力にあたる彦十郎が協力し、様々な事件を解決に導きます。

物語は、金さんが町人姿で江戸を巡り、悪事に手を染めた者たちを手ぬぐいや柔道の要素を取り入れた独自の戦い方で倒す様子が描かれます。金さんが利用する手ぬぐいを武器にした殺陣は、本作の特徴的な部分です。

武道と殺陣

高橋英樹は殺陣を得意としており、本作では手ぬぐいを活用した戦いが多く見られます。彼は手ぬぐいを水に濡らして相手にぶつけることで、ダメージを与えたり、相手の動きを封じたりする独創的なスタイルを開発しました。このようなユニークな殺陣は、従来の日本刀を使用するスタイルとは異なり、町人としての金さんのキャラクターを巧みに引き立てています。

サブキャラクター

ストーリーには、多くのサブキャラクターが登場します。北町奉行所の同心たち、居酒屋の主人、密偵たちといった脇役たちが、金さんの冒険をサポートしたり、時には妨害したりします。また、江戸八百屋の女郎、盗賊、忍者など多彩なキャラクターたちが活躍し、毎回異なる事件を持ち込むことで物語を盛り上げます。

放送における特色

第1シリーズと第2シリーズでは、様々なテーマ曲やオープニング映像も変更されています。特に第1シリーズでは、満開の桜を背景に金さんや仲間たちの紹介が行われ、視聴者に強い印象を与えました。これに対し第2シリーズでは、登場人物の一部入れ替えや設定がなされ、物語に新風を吹き込む試みがなされています。

スタッフと制作

このシリーズは、テレビ朝日と東映が共同制作しており、多くのスタッフが携わっています。企画や脚本、音楽制作など、各分野に専門家が参加し、作品のクオリティを高めてきました。特に、原作を担当した陣出達朗と脚本チームによる緻密なストーリー展開が視聴者の支持を集めました。

総括

『遠山の金さん』は、高橋英樹の魅力あふれる演技、独特の殺陣、そして多彩なキャラクターたちが織り成す物語によって、視聴者の心を掴んできました。時代劇としての伝統を引き継ぎながらも、現代に通じるエンターテイメント性を持つ作品で、多くのファンに愛され続けています。

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