遠藤丈庵

遠藤丈庵の生涯

遠藤丈庵（えんどう じょうあん）は、天保7年（1836年）に生まれた武士で、壬生浪士組の一員として知られています。その生年については諸説あり、天保5年（1834年）や天保10年（1839年）とも言われています。彼は武蔵国忍藩の出身で、浜地を離れた浪人の一人でした。

遠藤は文久3年（1863年）に壬生浪士組に参加し、その後根岸の一番隊に配属されました。この隊は、京都で活動していた諸勢力の中でも重要な役割を果たしていました。彼は根岸友山と共に京に残留するが、この後の彼の選択は彼自身が特定の派閥に従属することを避けることになりました。

残留後、遠藤は芹沢一派や試衛館一派とは異なる立ち位置を選びました。芹沢一派には新見錦や平山五郎が含まれ、試衛館一派には近藤勇、その下には土方歳三や沖田総司がいました。しかし、遠藤は殿内・家里一派、具体的には根岸や清水吾一などと関わりを持ち、彼らと共に行動していました。

1863年の同月下旬には、根岸や清水、鈴木長蔵らとともに江戸へ戻ることになりました。この時期は、幕末の動乱の中で多くの浪士たちが様々な勢力に所属する一方で、遠藤は自身の立ち位置を見定めようとしていました。

江戸に戻った後、彼は新徴組に加わりますが、同年9月12日には総員小普請方伊賀者次席に召抱えられることになります。この出来事により、彼は新徴組から脱退する道を選びました。脱退後の遠藤丈庵の消息は残念ながら不明であり、その後の彼の生涯については詳しい記録は残っていません。

彼の存在は、幕末の日本における多くの浪士を象徴するものであり、選択肢の多い時代の中で自らの道を模索した一人として記憶されています。

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