根岸友山

根岸友山（ねぎし ゆうざん）

根岸友山は、江戸時代末期の武士であり、特に壬生浪士組や庄内藩新徴組との関わりが注目されています。

生涯

友山は1810年11月27日、武蔵国大里郡甲山村で、地元の豪農・根岸信保の長男として生まれました。彼の本名は伴七で、号は友山、諱は信輔です。1833年には寺子屋「三余堂」を設立し、さらに1835年には剣術道場「振武所」を開きました。剣術の技術は、後に千葉周作から学び、自らの道場でその技を教えました。

1839年には、蓑負騒動に関与したことから、1841年に江戸から追放される事態に陥りましたが、1855年に再び故郷の甲山村に戻ります。1863年には、将軍・徳川家茂の上洛に伴って、江戸幕府が組織した浪士組に参加し、近藤勇や芹沢鴨らと共に京都に滞在しました。しかし、極度な不安を抱いた友山は、同じ浪士の遠藤丈庵、清水五一らとともに「伊勢参詣」の名目で壬生浪士組を脱藩し、江戸に戻ることに決めました。

その後、友山は1863年5月19日に庄内藩新徴組の取締役に就任しましたが、就任から間もなく退任し、討幕の意志を固めることになります。彼は鳥羽・伏見の戦いの際、旧幕府軍の敗北を盛大に祝ったと言われています。また、1866年の武州一揆では自宅が襲撃される事件が発生しました。

1868年には、勤王論を展開した著書『吐血論』を刊行し、この中で近藤勇を痛烈に批判しました。彼は、不遇の身で処刑された近藤に対して冷淡な評価を下しています。

その晩年、友山は1890年12月3日に亡くなり、その墓は冑山共同墓地にあります。この墓地は埼玉県熊谷市に位置しており、彼がこの地で生きた証を今に伝えています。また、熊谷市商工会によって毎年「友山まつり」が開催され、その業績を称えるイベントとなっています。

演じた俳優

友山は、映画やテレビドラマでも取り上げられ、1960年には吉田義夫が「壮烈新選組 幕末の動乱」で、2004年には奥村公延が「新選組!」でその役を演じました。

関連項目

• - 根岸武香
• - 清水卯三郎
• - 清水吾一

外部リンク

• - 根岸友山 | 熊谷デジタルミュージアム
• - 冑山共同墓地
• - 根岸家長屋門

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