遠藤利

遠藤 利（えんどう とし）氏は、1928年（昭和3年）4月24日に生まれ、2025年（令和7年）3月1日にその生涯を終えた日本の政治家です。最終的な位階は従四位でした。

茨城県に生まれた遠藤氏は、東京医療専門学校を卒業後、関東鉄道に入社しました。同社では労働組合活動に深く関わり、委員長を務めるなど、組織内でのリーダーシップを発揮しました。その後、水海道市議会議員に転身し、地方政治の世界へと足を踏み入れます。

市長への挑戦は1991年（平成3年）の水海道市長選挙から始まりましたが、この時は当選に至りませんでした。しかし、1995年（平成7年）に再び同選挙に挑み、現職を破って初当選を果たします。以後、1999年（平成11年）、2003年（平成15年）と連続して当選を重ね、水海道市長として3期にわたり市政を担いました。

3期目の任期途中である2006年（平成18年）、水海道市は隣接する石下町と合併し、新たに常総市が発足しました。遠藤氏は引き続き、新市の初代市長を務めましたが、翌年の常総市長選挙に立候補したものの、再選はなりませんでした。

公職を退いた後も、2008年（平成20年）春の叙勲において、これまでの功績が認められ旭日中綬章を受章しています。

晩年は茨城県取手市内の病院で過ごし、2025年（令和7年）3月1日、肺炎のため96歳で死去しました。その死去日付をもって、従四位の位階を贈られました。遠藤氏の経歴は、労働組合活動から市議、そして長きにわたる市長職と、地方自治の現場で多様な経験を積んだ政治家の歩みを示しています。

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