遠藤雅古

遠藤雅古（えんどう まさひさ）は、1933年2月15日に東京都で生まれ、1999年4月10日に生涯を閉じた日本の指揮者です。彼の音楽への情熱と才能は、日本のクラシック音楽界に大きな足跡を残しました。

生い立ちと音楽の道へ

遠藤雅古は、1956年に東京藝術大学声楽科を卒業後、同大学大学院指揮研究科へ進みました。1960年に大学院前期博士課程を修了、1962年には専攻科を修了しています。彼は、山田一雄、渡辺暁雄という日本を代表する指揮者に師事し、指揮者としての基礎を築きました。さらに、1982年から1983年にかけては、文化庁派遣芸術家在外研修員としてドイツのミュンヘンに派遣され、セルジュ・チェリビダッケの下で研鑽を積むという貴重な経験をしました。

指揮者としての活躍

遠藤雅古は、群馬交響楽団の指揮者、札幌交響楽団の副指揮者として、多くの演奏会でタクトを振るいました。彼の指揮は、繊細かつ情熱的で、聴衆を魅了しました。また、彼は東京音楽大学で講師を務めるなど、後進の指導にも熱心に取り組みました。

教育者としての貢献

1963年、遠藤雅古は東京藝術大学指揮科の助教授に就任し、1997年には同大学の教授に昇任しました。彼は、指揮科の学生たちの育成に力を注ぎ、多くの優秀な指揮者を育てました。門下生には、大野和士、現田茂夫、井﨑正浩、和田朋樹、森口真司などがおり、彼らは現在、国内外の音楽界で活躍しています。

晩年と遺産

遠藤雅古は、1999年にその生涯を閉じましたが、彼の音楽に対する情熱と教育への貢献は、今もなお多くの人々に影響を与え続けています。彼の教え子たちは、彼の音楽に対する真摯な姿勢を受け継ぎ、国内外の音楽界で活躍しています。

参考資料

* 日外アソシエーツ編「音楽家人名事典 新訂第３版」（2001年11月刊）

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