郡史郎

郡史郎について

郡史郎（こおり しろう、1954年生まれ）は、日本の著名な言語学者であり、特にイタリア語の専門家として広く知られています。大阪府大阪市の出身で、東京外国語大学の大学院で修士課程を修了し、その後、大阪外国語大学の教授に就任しました。2007年には大阪外国語大学と大阪大学の統合に伴い、大阪大学言語文化研究科の教授となり、2020年に定年退職の後は名誉教授の称号を授与されました。

研究分野と活動

郡の研究は、主に音声コミュニケーションやプロソディーに焦点を当てています。彼が扱う言語はイタリア語や日本語が中心であり、各言語の音声的特徴やイントネーションに関する研究を行っています。特に日本語においては、自身が育った大阪弁の研究活動が多く、地元の言語文化の重要性を強調しています。

彼はNHK教育番組「イタリア語会話」において、1995年度と1996年度に講師を務めるなど、メディアにも積極的に参加しています。さらに、NHK総合テレビの「ふるさと日本のことば」では、2000年に放送された大阪府の回においても解説者として登場しました。彼はまた、明治書院から出版された『日本のことばシリーズ 27 大阪府のことば』に執筆し、大阪弁の特徴や文化の普及にも寄与しています。加えて、「なにわなんでも大阪検定」の公式テキストにおいて、大阪弁に関するセクションを担当しています。

主な著書

郡史郎は多くの著作を出しており、その中には分かりやすい言語学習書が含まれています。1989年には、初級者向けの『やさしいイタリア会話』と『250語でできる やさしいイタリア語』を白水社から出版しました。これらの書籍は、イタリア語を学び始める人々にとって、基礎的な知識を身につけるための助けとなる内容が盛り込まれています。

また、1998年には『はじめてのイタリア語』を講談社現代新書から発表し、1999年には「話したい人のイタリア語入門」を日本放送出版協会から出版しています。2020年には、日本語のイントネーションに関する書籍『日本語のイントネーション しくみと音読・朗読への応用』を大修館書店より上梓しました。

さらに、彼は編著者としても活動しており、2001年には池田廉と共に『ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典』を小学館から刊行しました。

まとめ

郡史郎は、言語学の分野において重要な貢献をしている研究者です。自身の専門であるイタリア語だけでなく、日本語、特に大阪弁の研究にも情熱を注いでいます。彼の著書は多くの学習者にとって価値ある教材であり、言語教育や文化の理解を深めるための重要な役割を果たしています。今後も、彼の研究や著作を通じて、さらなる言語教育の発展が期待されます。

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