郡山市開成館

郡山市開成館とは

郡山市開成館（こおりやましかいせいかん）は、福島県郡山市に位置する野外博物館であり、地域の歴史と文化に触れることができます。この施設には、明治時代に建設された重要な建物が展示されており、それらは安積開拓及び安積疏水に関連する貴重な資料を紹介しています。

施設の概要

開成館は1874年（明治7年）に創設され、当初は区会所として利用されていました。この建物は擬洋風建築のスタイルで、安積開拓の中心機関である福島県開拓掛の事務所が設置されていました。さらに、1876年と1881年には、明治天皇が東北を訪れた際の行在所や昼食会場としても利用された歴史があります。開成館は現在、福島県指定の重要文化財であり、経済産業省から近代化産業遺産としても認定されています。

他の展示施設

安積開拓官舎 - 旧立岩一郎邸

この建物は、開成館と同じ時期に設立された福島県開拓掛の職員用官舎の一つです。1879年には郡山に赴任し、開拓出張所の長官として活躍した立岩一郎が使用しました。この屋敷には、明治天皇の行幸や安積疏水の通水式に出席した政府の高官たちが宿泊したという逸話もあります。

安積開拓入植者住宅 - 旧小山家

1882年に、愛媛から移住した開拓者の一家庭の住居として建てられたのが旧小山家です。当初は明治政府からの補助金を受けて建設され、その後小山宇太治の家となりました。この住宅は当時の典型的な開拓者の住まいの姿を今に伝えています。

安積開拓入植者住宅 - 旧坪内家

率先して開拓に従事した坪内元興のために1881年に建設されたこの住宅も展示されています。明治政府の補助金をもとに建設された最上級の住宅であり、明治の高官たちが視察に訪れた際に休憩地として利用されたことが知られています。

周辺観光地

開成館周辺には、訪れる価値のある観光スポットが点在しています。開成山公園には「開拓者の群像」として知られる像群が設置されており、自然を楽しむ場所として親しまれています。さらに、開成山大神宮は伊勢神宮の分霊が祀られており、多くの参拝者が訪れます。

また、せせらぎこみちと呼ばれる遊歩道があり、様々な花木が植えられてゆったりとした時間を過ごすことができます。他にも、郡山女子大学にある日本風俗美術館や、安積歴史博物館など、文化を感じられる施設も点在しています。

アクセス

開成館へのアクセスは公共交通機関を利用することができます。JR東日本の郡山駅西口からは、バスが出ており、数分で到着します。また、自家用車の場合は国道49号の開成二丁目交差点から入ることができ、駐車場も用意されています。

このように、郡山市開成館は福島の歴史を学ぶ上で重要な場所であり、興味深い展示や周辺施設が訪れる人々を惹きつけています。

もう一度検索