都営バス北営業所

都営バス北自動車営業所

都営バス北自動車営業所は、東京都北区神谷に位置する都営バスの営業所です。王子駅をターミナルとして、東京都北区、豊島区、足立区南西部とその周辺地域を担当し、一部路線では文京区や千代田区にも乗り入れています。営業所記号は「N」で、これは前身の滝野川自動車営業所から引き継がれています。車両のナンバーは練馬ナンバーで、管轄下には練馬支所を置いています。最寄り駅は志茂駅で、バス停は「北車庫前」または「北車庫入口」が利用できます。

隣接して東京都交通局の職員住宅である北寮や警視庁赤羽警察署があります。この営業所は王子電気軌道とのつながりが深く、主力路線の王40甲系統は、同社の乗合自動車路線から発展したものです。

沿革

1929年（昭和4年）5月5日：王子電気軌道が乗合自動車の営業を開始。
1935年（昭和10年）10月21日：王子電気軌道が京北乗合自動車を買収。
1942年（昭和17年）2月1日：王子電気軌道が交通事業を東京市電気局に譲渡。乗合部門は滝野川営業所となり、場所は現在の豊島区西巣鴨。
1944年（昭和19年）11月19日：戦災により大塚営業所滝野川分車庫に降格。
1949年（昭和24年）3月30日：滝野川営業所として復旧。営業所記号は「N」。
1957年（昭和32年）1月12日：トロリーバス103系統が営業開始。戸山無軌条電車営業所昭和町派出所を開設。
1959年（昭和34年）5月27日：大塚営業所志村分車庫を開設。
1961年（昭和36年）1月1日：志村分車庫が志村支所へ昇格。営業所記号は「Y」。
1966年（昭和41年）5月21日：志村支所が志村営業所として独立。営業所記号は「Y」のまま。
1968年（昭和43年）4月1日：戸山無軌条電車営業所昭和町派出所廃止に伴い、滝野川営業所昭和町分車庫を新設。トロリーバス代替の603・604系統運行開始。
1980年（昭和55年）4月4日：滝野川営業所本所と昭和町分車庫を統合し、現在の北区神谷に北自動車営業所を開設。営業所記号「N」、王40・東43・草64系統も引き継ぎ。
1982年（昭和57年）3月29日：志村営業所廃止に伴い、同所担当の王41・45・57系統を移管。草64系統は巣鴨営業所へ移管。この頃からいすゞ車から日産ディーゼル車への車種転換が始まる。
1987年（昭和62年）2月：滝野川営業所在籍の最後のいすゞ車が廃車。4月には江戸川営業所今井支所廃止に伴い、車両交換が行われ、日産ディーゼル車で統一される。
1997年（平成9年）：CNG充填スタンドを設置し、CNG車の営業運転を開始。
2011年（平成23年）2月22日：CNG車の営業運転を終了。全車ノンステップバスとなる。
2012年（平成24年）4月1日：東43系統が巣鴨営業所との共管となり、里48系統に参入。王46系統は廃止され、一部区間が里48系統に編入。
2014年（平成26年）3月31日：東43系統の共管を解消。里48系統は引き続き所管。
2022年（令和4年）1月3日：里48系統・里48-2系統から撤退。

現行路線

王40甲・丙系統

池袋駅東口と東武スカイツリーライン西新井駅を王子駅経由で結ぶ北営業所の主力路線です。池袋と西新井を鉄道の空白地帯を縫うように結んでおり、利用客も多く、運行本数も多い路線です。

王40甲：池袋駅東口 - 西巣鴨 - 王子駅 - 豊島五丁目団地 - 荒川土手操車所 - 江北四丁目 - 西新井大師 - 西新井駅
王40甲：池袋駅東口 - 西巣鴨 - 王子駅 - 豊島五丁目団地 - 荒川土手操車所 - 江北四丁目 (最終便のみ)
王40甲：豊島五丁目団地 - 王子駅 - 西巣鴨 - 池袋駅東口
王40甲：豊島五丁目団地 - 荒川土手操車所 - 江北四丁目 - 西新井大師 - 西新井駅
王40甲：西新井駅 → 西新井大師 → 江北四丁目 → 荒川土手操車所前 → 豊島五丁目団地 → 王子駅 (多客時のみ運行)
王40丙：王子駅 → 豊島五丁目団地 → みやぎ水再生センター → 江南中学校 → 豊島五丁目団地 → 王子駅（宮城循環）
王40丙：江南中学校 → 豊島五丁目団地 → 王子駅 （早朝のみ）
王40出入：北車庫 → 王子五丁目 →（溝田橋経由）→ 王子駅前 → 西巣鴨 → 池袋駅東口（王子二丁目は停車せず）
王40出入：池袋駅東口 → 西巣鴨 → 王子駅 → 王子二丁目 → 王子五丁目 → 北車庫
王40出入：北車庫 - 王子五丁目 - 王子駅
王40出入：北車庫 - 王子五丁目 - 王子駅 - 豊島五丁目団地 - 荒川土手操車所 - 江北四丁目 - 西新井大師 - 西新井駅

1946年に10系統として運行を開始し、都営になる前は王子電気軌道の路線、王子と西新井の間には京北乗合自動車の路線が存在していました。1935年に王子電気軌道が京北乗合自動車を買収したことで両社の路線が一本化され、現在まで続く路線の基礎が作られました。

王41・王45系統

王41：王子駅 - 王子四丁目 - 新田橋 - 新田三丁目 - 新田二丁目 - 環七新田 - 新田一丁目
王41：王子駅 → 王子四丁目 → 新田橋 → 新田三丁目 → 新田二丁目（平日終発時間帯のみ）
王45：王子駅 - 王子四丁目 - 新田橋 - 新田三丁目 - ハートアイランド西 - 宮城土手上 -（←足立小台駅）- 千住桜木 - 北千住駅
王45：王子駅 - 王子四丁目 - 新田橋 - 新田三丁目 - ハートアイランド西 - 宮城土手上 -（←足立小台駅）- 千住桜木（足立花火大会開催時の臨時便）

王41系統は短距離ながら高頻度で運行されており、王45系統は新田地区から北千住駅へ向かう路線です。両路線ともかつては滝野川営業所の管轄でしたが、志村営業所の廃止に伴い北営業所へ移管されました。

東43系統

東43：荒川土手操車所 - 荒川土手 - 宮城都営住宅前 - 小台 - 田端駅 - 駒込病院 - 向丘二丁目 - 本郷三丁目駅 - 御茶ノ水駅 - 神田橋 - 東京駅丸の内北口
東43：荒川土手操車所 - 荒川土手 - 宮城都営住宅前 - 小台 - 田端駅 - 駒込病院 → 駒込病院（構内）
東43：江北駅 - 荒川土手操車所 - 荒川土手 - 宮城都営住宅前 - 小台 - 田端駅 - 駒込病院 → 駒込病院（構内）
東43：荒川土手操車所 - 荒川土手 - 宮城都営住宅前 - 小台 - 田端駅
東43：向丘二丁目 → 本郷三丁目駅 → 御茶ノ水駅 → 神田橋 → 東京駅丸の内北口（始発のみ）
東43：豊島五丁目団地 - 宮城都営住宅前 - 小台 - 田端駅 - 駒込病院 → 駒込病院（構内）（平日・土曜朝のみ、豊島五丁目行は平日朝のみ）
東43：田端駅 → 小台 → 宮城都営住宅前 → 豊島五丁目団地（平日朝に一本のみ）

荒川土手から都心部を結ぶ路線で、駒込病院までの運行が多く、一部は東京駅まで運行しています。2012年から巣鴨営業所との共管でしたが、2014年に解消されています。

王55・深夜11系統

王55：池袋駅東口 - 西巣鴨 - 王子駅 -（王子消防署前→）- 新豊橋南 - ハートアイランド東 - 新田二丁目 - 環七新田 - 新田一丁目
王55：王子駅 -（王子消防署前→）- 新豊橋南 - ハートアイランド東 - 新田二丁目 - 環七新田 - 新田一丁目
王55：王子駅 → 王子消防署前 → 新豊橋南 → ハートアイランド東 → 新田二丁目 → 環七新田 → 新田二丁目（平日終発時間帯のみ）
王55折返：王子駅 → 王子消防署前 → 新豊橋南 → ハートアイランド西 → ハートアイランド東 → 新豊橋南 → 王子駅（循環）
深夜11：王子駅 → 王子消防署前 → 新豊橋南 → ハートアイランド東 → 新田二丁目

新田地区の再開発に伴い新設された路線で、ハートアイランドを経由します。深夜11系統は王子駅発のみ運行で、深夜帯の足として機能しています。

王57・深夜02系統

王57：赤羽駅東口 - 北車庫 - 王子五丁目 - 王子駅 - 豊島五丁目団地
王57：王子駅 - 豊島五丁目団地
王57：北車庫 - 王子五丁目 - 王子駅 - 豊島五丁目団地
深夜02：池袋駅東口 → 西巣鴨 → 王子駅 → 豊島五丁目団地（1本のみ）
深夜02：王子駅 - 豊島五丁目団地

都電27系統の代替として運行開始された路線で、赤羽駅と豊島五丁目団地を結びます。深夜02系統は池袋駅・王子駅と豊島五丁目団地を結ぶ深夜バスで、JR京浜東北線の最終電車に接続する形で運行されています。

廃止・移管路線

王40乙・（旧）王55系統：2007年に統合され、現在の王55系統となりました。
急行03系統：王40甲系統の急行便として運行されていましたが、2003年に廃止されました。
草64系統：1982年に巣鴨営業所へ移管されました。
王46系統：2012年に廃止され、一部区間が里48系統に編入されました。
603系統：1971年に廃止されました。
4系統（端44）：1972年に千住営業所へ移管されました。
133系統：1970年に廃止されました。
里48系統：2022年1月に共管を撤退。

脚注

この情報は、都営バス北自動車営業所の歴史、現在の運行路線、過去に運行されていた路線を網羅的にまとめたものです。

関連項目

北区
豊島区
足立区
都営バス千住営業所
都営バス巣鴨営業所
日暮里・舎人ライナー

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