都濃村

都濃村（つのむら）は、19世紀末から20世紀中頃にかけて島根県那賀郡に存在した村です。現在の江津市の一部を構成しています。

地理

都濃村は江川の西側に位置し、日本海に面していました。この地理的特性は、村の産業や生活に大きな影響を与えました。

歴史

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行に伴い、那賀郡の嘉久志村と和木村（一部、字羽代）が合併し、村制を施行して都濃村が発足しました。これにより、近代的な地方自治体としての歩みが始まりました。

しかし、その歴史は長くは続きませんでした。1940年（昭和15年）4月1日、都濃村は那賀郡江津町、渡津村と合併し、江津町が存続する形で廃止されました。この合併により、都濃村という名前は地図から姿を消すこととなりました。

地名の由来

都濃という地名は、古代からの郷名に由来しています。この地名がどのようにして生まれたのか、その詳細な経緯は不明な点も多いですが、古代からの歴史を持つ土地であったことが伺えます。

産業

都濃村の主な産業は、農業と漁業でした。日本海に面していることから、漁業は重要な生計手段であり、農業もまた、村人の生活を支える基盤でした。江川の恵みを受けた農業も盛んだったと考えられます。

参考文献

角川日本地名大辞典 32 島根県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

島根県の廃止市町村一覧
イルティッシュ号投降事件

都濃村は短命な自治体でしたが、その歴史は島根県の近代史の一部として記録されています。合併によって江津町となり、さらに江津市へと発展していく過程で、都濃村の存在は忘れ去られることなく、地域の記憶として受け継がれています。

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