都田徹
都田 徹（みやこだ とおる）氏は、1941年にソウルに生まれ、大阪府で育った日本の著名なランドスケープアーキテクトです。現在は、株式会社景観設計・東京の代表を務めています。
そのキャリアは、1967年に大阪府立大学大学院農学研究科で緑地工学を修めたことから始まります。修士課程を修了後、鹿島建設株式会社に入社し、設計本部開発計画部で経験を積みました。転機となったのは1971年の海外留学です。アメリカ合衆国のカリフォルニア州立大学バークレー校大学院およびハーバード大学デザイン大学院に客員研究員として学び、その間、ランドスケープデザインの最前線で活躍する著名な事務所、Eckbo Dean Austin & Williams (EDAW、現在のAECOMの一部)、Sasaki Walker & Associates (現SWAグループ)、Sasaki Dawson Demey & Associates (現Sasaki Associates) で実務に触れました。留学終了後も、ランドスケープの巨匠として知られるロバート・ザイオンが率いたザイオン・アンド・ブリーン事務所で勤務し、さらに見識を深めました。
1972年に帰国した都田氏は、大阪で恩師である久保貞教授や藤田好茂氏らとともに、株式会社テデプソ設計研究所の設立に携わりました。しかし、翌1973年には鹿島建設に再び籍を置きます。テデプソ設計研究所は、久保教授の大学退官に伴い、1986年に景観設計研究所と名称を変え、大阪に本社を置くと同時に、東京とシンガポールにも事務所を開設しました。都田氏は、この社名変更と同じ年に鹿島建設を退職し、景観設計研究所の東京事務所長に就任しました。東京事務所は、1998年に景観設計研究所から独立し、「景観設計東京事務所」として新たな歩みを始め、2005年には現在の「株式会社景観設計・東京」となりました。都田氏は一貫してこの組織を率いてきました。
教育分野においても熱心な活動を行っており、日本大学生物資源科学部で講師を務めたほか、遠くアメリカ、ルイジアナ州立大学のアートデザイン学部ランドスケープアーキテクチュア学科では客員教授として教壇に立ち、後進の育成に尽力しました。また、ランドスケープアーキテクト資格制度総合管理委員会の委員として、専門職の質の向上にも貢献しています。
都田氏の設計活動は多岐にわたり、その卓越した手腕は国内外で高く評価されています。2007年には、アメリカ合衆国のランドスケープアーキテクトにとって最高の栄誉とされるASLAフェローの称号を授与されました。これは、国際的なランドスケープ分野における氏の貢献が認められた証です。
代表的な作品として、麗澤大学森の中の新校舎があり、これは2012年にCLA賞優秀賞を受賞しています。また、2017年のIFLA APR AWARDではランドスケープデザインカテゴリーで評価されました。過去には、大阪学院大学キャンパス計画で昭和58年度日本造園学会賞設計作品部門を受賞。山梨県ほたる見橋公園は、2002年にASLA名誉賞、さらに2021年度には日本造園学会田村剛賞を受賞するという快挙を達成しています。他にも、大井町市沢公園で第9回都市公園等コンクール日本公園緑地協会賞、東京田町SHIP計画・グランパーク田町広場で1992年読売新聞社・緑の都市賞、UR松原団地西口公園で2001年埼玉県・彩の国さいたま景観賞、東品川海上公園で2003年東京都公園緑地協会賞など、数えきれないほどの受賞歴があります。国際的なコンペティションにおいても、2006年の台湾228記念公園国際コンペでの入賞や、シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイ国際コンペでの2位入賞など、輝かしい成績を収めています。
これらの他にも、柏の葉公園、東北薬科大学キャンパス、宇都宮新斎場悠久の丘、イラクのアルシャヒード・モニュメント公園、パークシティ新川崎、麻布十番広場、沼津学園キャンパス、富山空港スポーツ緑地、関西学園都市精華大通り整備計画、中野坂上再開発プラザ、岡山県津山市酪農試験場跡地整備など、全国各地で多くのプロジェクトを手がけています。
また、ランドスケープ分野の発展に寄与するため、多くの著作活動も行っています。『トータル・ランドスケープ』シリーズなど複数の書籍をグラフィック社から刊行しており、特にランドスケープの思想に関する著作では、『ガレット・エクボ』や『ロバート・ザイオン』といった海外の著名なランドスケープアーキテクトを紹介する書籍の責任編集を務めました。さらに、『アメリカン・ランドスケープの思想』では共著として参加し、ジョン・オームスビー・サイモンズやバリー・W.スタークによる『ランドスケープアーキテクチュア』の翻訳を手がけるなど、海外の優れた理論や実践を日本に紹介する役割も担っています。
その長年の功績に対し、第30回日本公園緑地協会北村賞、平成30年度日本造園学会賞上原敬二賞など、日本の造園・緑地分野における権威ある賞も多数受賞しています。都田徹氏は、教育、実務、著作活動を通じて、日本のランドスケープアーキテクチュアの発展に多大な貢献を果たしている第一人者と言えるでしょう。
そのキャリアは、1967年に大阪府立大学大学院農学研究科で緑地工学を修めたことから始まります。修士課程を修了後、鹿島建設株式会社に入社し、設計本部開発計画部で経験を積みました。転機となったのは1971年の海外留学です。アメリカ合衆国のカリフォルニア州立大学バークレー校大学院およびハーバード大学デザイン大学院に客員研究員として学び、その間、ランドスケープデザインの最前線で活躍する著名な事務所、Eckbo Dean Austin & Williams (EDAW、現在のAECOMの一部)、Sasaki Walker & Associates (現SWAグループ)、Sasaki Dawson Demey & Associates (現Sasaki Associates) で実務に触れました。留学終了後も、ランドスケープの巨匠として知られるロバート・ザイオンが率いたザイオン・アンド・ブリーン事務所で勤務し、さらに見識を深めました。
1972年に帰国した都田氏は、大阪で恩師である久保貞教授や藤田好茂氏らとともに、株式会社テデプソ設計研究所の設立に携わりました。しかし、翌1973年には鹿島建設に再び籍を置きます。テデプソ設計研究所は、久保教授の大学退官に伴い、1986年に景観設計研究所と名称を変え、大阪に本社を置くと同時に、東京とシンガポールにも事務所を開設しました。都田氏は、この社名変更と同じ年に鹿島建設を退職し、景観設計研究所の東京事務所長に就任しました。東京事務所は、1998年に景観設計研究所から独立し、「景観設計東京事務所」として新たな歩みを始め、2005年には現在の「株式会社景観設計・東京」となりました。都田氏は一貫してこの組織を率いてきました。
教育分野においても熱心な活動を行っており、日本大学生物資源科学部で講師を務めたほか、遠くアメリカ、ルイジアナ州立大学のアートデザイン学部ランドスケープアーキテクチュア学科では客員教授として教壇に立ち、後進の育成に尽力しました。また、ランドスケープアーキテクト資格制度総合管理委員会の委員として、専門職の質の向上にも貢献しています。
都田氏の設計活動は多岐にわたり、その卓越した手腕は国内外で高く評価されています。2007年には、アメリカ合衆国のランドスケープアーキテクトにとって最高の栄誉とされるASLAフェローの称号を授与されました。これは、国際的なランドスケープ分野における氏の貢献が認められた証です。
代表的な作品として、麗澤大学森の中の新校舎があり、これは2012年にCLA賞優秀賞を受賞しています。また、2017年のIFLA APR AWARDではランドスケープデザインカテゴリーで評価されました。過去には、大阪学院大学キャンパス計画で昭和58年度日本造園学会賞設計作品部門を受賞。山梨県ほたる見橋公園は、2002年にASLA名誉賞、さらに2021年度には日本造園学会田村剛賞を受賞するという快挙を達成しています。他にも、大井町市沢公園で第9回都市公園等コンクール日本公園緑地協会賞、東京田町SHIP計画・グランパーク田町広場で1992年読売新聞社・緑の都市賞、UR松原団地西口公園で2001年埼玉県・彩の国さいたま景観賞、東品川海上公園で2003年東京都公園緑地協会賞など、数えきれないほどの受賞歴があります。国際的なコンペティションにおいても、2006年の台湾228記念公園国際コンペでの入賞や、シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイ国際コンペでの2位入賞など、輝かしい成績を収めています。
これらの他にも、柏の葉公園、東北薬科大学キャンパス、宇都宮新斎場悠久の丘、イラクのアルシャヒード・モニュメント公園、パークシティ新川崎、麻布十番広場、沼津学園キャンパス、富山空港スポーツ緑地、関西学園都市精華大通り整備計画、中野坂上再開発プラザ、岡山県津山市酪農試験場跡地整備など、全国各地で多くのプロジェクトを手がけています。
また、ランドスケープ分野の発展に寄与するため、多くの著作活動も行っています。『トータル・ランドスケープ』シリーズなど複数の書籍をグラフィック社から刊行しており、特にランドスケープの思想に関する著作では、『ガレット・エクボ』や『ロバート・ザイオン』といった海外の著名なランドスケープアーキテクトを紹介する書籍の責任編集を務めました。さらに、『アメリカン・ランドスケープの思想』では共著として参加し、ジョン・オームスビー・サイモンズやバリー・W.スタークによる『ランドスケープアーキテクチュア』の翻訳を手がけるなど、海外の優れた理論や実践を日本に紹介する役割も担っています。
その長年の功績に対し、第30回日本公園緑地協会北村賞、平成30年度日本造園学会賞上原敬二賞など、日本の造園・緑地分野における権威ある賞も多数受賞しています。都田徹氏は、教育、実務、著作活動を通じて、日本のランドスケープアーキテクチュアの発展に多大な貢献を果たしている第一人者と言えるでしょう。
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