都立化学工業専門学校 (旧制)

都立化学工業専門学校（略称：都立化学工専）

都立化学工業専門学校は、1942年（昭和17年）に設立された旧制専門学校です。第二次世界大戦中、工業技術者の需要が高まる中で、その育成を目的として設立されました。創立当初の名称は（東京）府立化学高等工業学校でした。

概要

戦時下の国策に基づき、工業技術者を確保するために増設された高等工業学校の一つです。府立化学高等工業学校の設立時には、本科（修業年限3年）に、応用化学科と金属工学科の2学科が設置されました。その後、東京都の発足に伴い都立化学高等工業学校に、そして第二次世界大戦中に都立化学工業専門学校へと名称が変更されました。

新制東京都立大学工学部、首都大学東京を経て、現在の東京都立大学へと繋がっています。

沿革

府立化学高等工業学校時代

1942年2月9日：専門学校令により府立化学高等工業学校として設立が認可されました。
既存の工業学校（東京府立化学工業学校、後の新制東京都立化学工業高等学校（2001年閉校））に併設される形で開校しました。
1942年4月10日：第1回入学式が行われました。
本科（修業年限3年）には、応用化学科と金属工学科が設置されました。

都立化学高等工業学校・都立化学工業専門学校時代

1943年7月1日：東京都の発足に伴い、都立化学高等工業学校と改称されました。
1944年4月1日：都立化学工業専門学校と改称されました。
1945年3月：空襲により校舎が焼失しました。
1949年4月：新制東京都立大学が発足し、都立化学工専は工学部の一部となりました。
1951年3月：旧制都立化学工業専門学校が廃止されました。

校地

創立時は、東京市深川区千石町3-1（現在の東京都江東区千石）の東京府立化学工業学校に併設されていました。1945年3月の東京大空襲で校舎を焼失した後は、東京都立工芸学校（現在の東京都立工芸高等学校）に一時的に間借りしました。同年12月には、板橋区にあった元陸軍第二造兵廠へ移転。1949年8月には元の千石校地へ復帰しましたが、まもなくキティ台風による被害を受けました。

千石校地は、東京都立化学工業学校の後身である新制東京都立化学工業高等学校に使用されましたが、同校の廃止後には東京都立科学技術高等学校の仮校舎として使用され、現在は東京都立大江戸高等学校の校地となっています。

歴代校長

宇野三郎
菱山衡平

著名な出身者

桂米丸 (4代目)|桂米丸_(4代目) - 落語家

関連書籍

東京都立大学事務局企画調整課（編）　『東京都立大学五十年史』　2000年3月

関連項目

東京都立大学 (1949-2011) - 首都大学東京
旧制専門学校
学制改革

外部リンク

* 都立化工同窓会 - 母体校の同窓会。

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