都築章一郎

都築章一郎のフィギュアスケート人生

都築章一郎（つづき しょういちろう）は、1938年1月5日生まれの日本の男性フィギュアスケート選手であり、現在は経験豊富なコーチとして活躍しています。愛知県名古屋市出身の彼は、日本大学を卒業後、フィギュアスケートの競技者としてのキャリアをスタートさせました。また、彼には元アイスダンス選手である娘の都築奈加子がいます。

経歴と競技生活

都築のフィギュアスケートにおけるキャリアは、1958-1959年シーズンの全日本ジュニア選手権での3位入賞から始まりました。この大会での成功は彼にとって初めての表彰台となり、翌年の1959-1960年シーズンには全日本ジュニア選手権で見事に優勝を果たしました。この成果は、彼にとってのスケート界での自信となり、さらなる挑戦へとつながっていきました。1963年には大学を卒業し、競技者としてのキャリアを終えましたが、ここから新たな道であるフィギュアスケートの指導者としての道を歩み始めます。

コーチとしての活動

指導者への転身を果たした都築は、1964年に稲田悦子や片山敏一とともに、日本フィギュアスケーティングインストラクター協会を設立しました。彼はその後、日本オリンピック委員会の指定コーチとなり、プリンスホテルでの専任コーチとしての役割にも従事しました。都築は大学の後輩である佐野稔や五十嵐文男、渡辺しのぶ、岡部由紀子、さらには娘の都築奈加子や在日朝鮮人の金妙実、川崎由紀子とアレクセイ・ティホノフペアなど、多くの選手を指導しました。

特に佐野稔との関係は深く、彼は小学生2年生のときに甲府での合宿中に都築と出会いました。都築は佐野に基礎から丁寧に教え、小学生5年生からは彼の下宿生として共に生活を始めることになります。これにより、彼らは長い時間を共に過ごし、互いに信頼関係を築いていきました。

さらに、都築は宮城県仙台市で羽生結弦を小学校2年生から高校1年生まで指導しました。この間に仙台のリンクが閉鎖される事態が発生しますが、彼は遠距離でも羽生を支え続けました。2011年3月には東日本大震災が発生し、羽生がリンクを失うという苦境に立たされた際、都築は緊急に彼を受け入れ、仙台のリンク再開に向けて練習をサポートしました。

特に2014年のソチオリンピックで、19歳の羽生結弦がフィギュアスケート男子シングルで金メダルを獲得し、日本人男子として初めての快挙を成し遂げました。この結果は、都築の指導の賜物とも言え、彼のキャリアにおける大きな成果の一つとして記憶されています。

主な戦績とその影響

都築の指導を受けた選手たちは、国内外の大会で数々の優秀な成績を残し、フィギュアスケート界における重要な存在となっています。彼の取り組みは、フィギュアスケートの普及や発展に寄与し、多くの選手に希望と夢を与えています。

都築章一郎は、選手としての経験を活かし、多くのフォロワーや愛弟子を持つフィギュアスケート界の重要な指導者として、今なお影響を与え続けています。

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