都野村

都野村（みやこのむら）

都野村は、かつて大分県直入郡に存在した村で、現在の竹田市の一部にあたります。地理的には、久住山、大船山、黒岳といった連峰の南東麓、久住高原の北東部に位置する高地でした。この地域は豊かな自然に恵まれ、美しい山々に囲まれた場所でした。

歴史

都野村は、1889年（明治22年）4月1日の町村制施行によって、仏原村、栢木村、有氏村が合併して誕生しました。村制の施行に伴い、旧村名を継承した仏原、栢木、有氏の3つの大字が編成されました。これらの大字は、それぞれの旧村の歴史と文化を色濃く残していました。

しかし、都野村の歴史は長くは続きませんでした。1955年（昭和29年）3月20日、直入郡久住町と合併し、新たな町「久住都町」として再編されました。これにより、都野村という名前は地図から消えることとなりました。

地名の由来

都野村という名前は、大字有氏に鎮座する宮処野神社（みやこのじんじゃ、嵯峨宮神社とも呼ばれる）に由来します。この神社は景行天皇神話に深く関わっており、その宮処（みやこ）という言葉が村の名前になったとされています。この地名には、古代からの歴史が息づいていることが伺えます。

産業

都野村の主な産業は農業でした。豊かな自然と高地という地形を生かした農業が営まれていました。具体的にどのような作物が栽培されていたかの詳細は不明ですが、地域の生活を支える重要な産業であったことは間違いありません。

まとめ

都野村は、短い歴史の中で、その名を地域に刻み、現在の竹田市の一部としてその歴史は受け継がれています。久住山などの山々に囲まれた自然豊かな土地で、農業を中心とした暮らしが営まれていました。地名には古代の神話が息づき、村の歴史と文化を物語っています。

参考文献

角川日本地名大辞典 44 大分県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

* 大分県の廃止市町村一覧

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