鄭夢準

鄭夢準（チョン・モンジュン）：韓国の財閥、政界、スポーツ界を牽引した人物

鄭夢準（チョン・モンジュン、정몽준、1951年11月15日 - ）は、韓国を代表する財閥、現代グループの創業者である鄭周永（チョン・ジュヨン）の六男として生まれました。HD現代重工業の大株主であり、政界、スポーツ界で多岐にわたる活躍を見せました。

生い立ちと学歴

1951年、釜山またはソウルで生まれたとされています。中央高等学校を卒業後、ソウル大学校商科大学経済学科を卒業。その後、陸軍中尉として兵役を終え、マサチューセッツ工科大学経営大学院で経営学を修めました。ジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院では国際政治学博士号を取得しています。

実業家として

1982年に現代重工業の社長に就任し、その後会長として経営を担いました。蔚山大学校理事長や学校法人現代学校理事長も務め、教育分野にも貢献しました。

スポーツ界での貢献

鄭夢準は、スポーツ界、特にサッカー界への貢献で知られています。大韓サッカー協会会長を長年務め、FIFA副会長としても活動しました。2002 [[FIFAワールドカップ]]の韓国開催を実現に導き、その功績は高く評価されています。しかし、2018年と2022年のワールドカップ招致活動における規律違反で、FIFAから資格停止処分を受けました。

政界での活動

1988年の第13代総選挙で国会議員に初当選して以来、5期にわたり国会議員を務めました。ハンナラ党代表も務めましたが、2014年のソウル市長選挙での落選後、政界を引退しました。

政治家としての苦悩

2002年の大統領選挙では、ワールドカップ招致の成功で高まった国民の支持を背景に大統領候補として有力視されました。しかし、盧武鉉（ノ・ムヒョン）候補との一本化の末、選挙前日に支持を撤回。盧武鉉が大統領に当選したものの、鄭夢準は約束されていた国務総理の座を得ることはできませんでした。

その他の活動

大韓洋弓協会会長や国際アーチェリー連盟（FITA）執行委員、韓国ユネスコ協会連盟会長など、様々な団体の要職を歴任しました。また、峨山財団理事長として社会貢献活動にも尽力しています。

家族と批判

実業家の鄭周永を父に持ち、多くの兄弟も実業家として活躍しています。元外務部長官の娘と結婚し、4人の子供がいます。2014年には、末の息子がセウォル号沈没事故に関する発言で物議を醸し、謝罪する事態となりました。

著書

『日本人に伝えたい!―KOREA/JAPAN2002』（日経BP社、2001年）を著し、日韓関係やワールドカップへの思いを語っています。

鄭夢準は、財閥の御曹司として生まれ、実業家、スポーツ界のリーダー、政治家として多岐にわたる分野で活躍しました。その人生は、成功と挫折、栄光と苦難に満ちており、韓国現代史を象徴する人物の一人と言えるでしょう。

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