酒井猛

酒井猛

酒井猛（さかい たけし）は、1948年1月2日生まれの囲碁棋士。日本棋院に所属し、九段。東京都出身で、中岡二郎九段の門下。

経歴

1960年に中岡二郎七段に入門。1964年に初段となり、プロ棋士としてのキャリアをスタートさせる。1968年には、四段ながらプロ十傑戦に出場し、その才能を発揮した。

1978年、新鋭トーナメント戦決勝で淡路修三九段に敗れ準優勝。1979年には、棋聖戦八段戦で優勝を果たす。1981年に九段に昇段。

1983年、NECカップ囲碁トーナメント戦決勝で坂田栄男九段に敗れ準優勝。タイトル獲得はならなかったものの、その実力を示した。

1995年、「棋道」誌に解説講座「手筋とは何か」を連載。棋士が手筋を発想する過程を理論的に解説し、囲碁界に新たな視点をもたらした。

1989年、日本棋院と関西棋院による日本囲碁規約改訂において、囲碁規約改定委員会の幹事を務める。この改定では、特に死活や終局時に生じる曖昧さに関して明文化が行われ、現代囲碁のルール確立に大きく貢献した。

1995年から5年間、WWGoの技術顧問を務める。1996年には、WWGoの囲碁ルールを作成。国際的な囲碁ルールの普及にも尽力した。

2000年にはネット棋院を設立し、ネット碁の対局システムやコミュニティを運営。オンラインでの囲碁普及に貢献している。2006年からは、WWGoから移管されたインターネット囲碁世界ランキング戦を主催。

本因坊道策の研究でも知られており、囲碁史研究にも造詣が深い。2006年からは日本棋院常務理事を務め、囲碁界の発展に尽力している。2006年4月時点での通算成績は698勝421敗2ジゴ。

主な棋歴

新鋭トーナメント戦 準優勝（1978年）
NECカップ囲碁トーナメント戦 準優勝（1983年）
棋聖戦 八段戦優勝（1979年）
本因坊戦リーグ2期
日中囲碁決戦
1984年 2-0 曹大元
1985年 2-0 江鋳久
1986年 2-0 邵震中
日中スーパー囲碁
1986年 0-1（×聶衛平）

著作

『玄妙道策』日本棋院・囲碁古典名局選集 1991年
校訂（共編福井正明）『道策全集』日本棋院 1991年

関連項目

囲碁のルール

外部リンク

日本棋院の酒井猛紹介ページ

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