淡路修三

淡路修三（あわじ しゅうぞう）は、1949年8月13日生まれ、東京都出身の囲碁棋士です。伊藤友恵七段門下で、日本棋院東京本院に所属し、九段の段位を保持しています。青山学院大学法学部を卒業。

棋風

淡路九段は、その読みとねじり合いを重視する戦闘的な棋風から、「ロッキー」というニックネームで親しまれています。激しい戦いを好み、局面を複雑にしながら相手を追い詰めるスタイルは、多くのファンを魅了しました。その棋風は、師である伊藤友恵七段から受け継いだものと言われています。

経歴

小学校入学前に父の影響で囲碁を覚えました。1955年、6歳で伊藤友恵に入門。1968年に入段を果たし、1975年には五段に昇段しました。1979年には棋聖戦七段戦で準優勝し、全段争覇戦に出場。1982年には本因坊戦リーグ入りを果たし、着実に実力をつけていきました。

1983年は淡路九段にとって飛躍の年となりました。八段戦で優勝し、全段争覇戦でも優勝。最高棋士決定戦に出場しました。同年には、碁聖戦と天元戦で挑戦者となり、棋道賞殊勲賞を受賞。1984年には九段に昇段。本因坊リーグでは5勝2敗の成績を収め、挑戦者となりました。1987年には、27勝10敗という好成績を挙げ、棋道賞敢闘賞を受賞しています。

1989年には、名人戦リーグで6勝2敗の成績を収め、林海峰とのプレーオフを制して挑戦者となりました。この頃から、「ロッキー」という愛称が定着しました。同年には、王座戦挑戦者決定戦にも進出。棋道賞殊勲賞も受賞しています。1993年の日中スーパー囲碁では、馬暁春、聶衛平といった強豪に連勝し、日本の勝利に大きく貢献しました。

2000年には、棋聖戦Aリーグで4勝1敗の成績で優勝。挑戦者決定戦で趙善津に敗れ、挑戦権獲得はなりませんでした。2015年9月には、公式戦通算1000勝を達成。長年にわたり、第一線で活躍し続けています。

タイトル

首相杯争奪戦 2期（1977年、1981年）
新鋭トーナメント戦 2期（1978年、1980年）

主な戦績

世界囲碁選手権富士通杯 4位（1993年）
応昌期杯世界プロ囲碁選手権戦 ベスト8（1992年、1996年、2000年）
東洋証券杯世界選手権戦 ベスト8（1992年）

日中囲碁交流

数々の国際棋戦や日中囲碁交流戦でも活躍。日中スーパー囲碁では、日本の勝利に大きく貢献しました。

国内棋戦

1975年 大手合一部優勝

1983年、碁聖戦挑戦者

1983年、天元戦挑戦者

1984年、本因坊戦挑戦者

1989年、名人戦挑戦者

2000年、棋聖リーグA組優勝

2012年、棋聖リーグ入り

2016年、マスターズカップ準優勝

棋聖戦最高棋士決定戦4期出場・棋聖リーグ4期、本因坊戦リーグ5期、名人戦リーグ8期、在籍。

著作

淡路九段は、数多くの著書も発表しており、その独特の語り口と囲碁に対する深い洞察は、多くの囲碁ファンに支持されています。

『発想を変える淡路語録』日本棋院、2001年
『秘伝・すぐに効果がでる「淡路語録」 (NHK囲碁シリーズ) 』日本放送出版協会、2003年
『淡路修三 (囲碁文庫―打碁鑑賞シリーズ)』日本棋院、2005年
『淡路塾特訓コース1 モタレ攻め指南』毎日コミュニケーションズ、2007年
『アマの知らない打ち込み対策事典』毎日コミュニケーションズ、2007年
『石の強弱判断事典』毎日コミュニケーションズ、2008年
『ヨセがやさしくなる淡路語録』NHK出版、2011年
『淡路流 戦いを極める3つの秘法』マイナビ、2012年
『ひと目でわかる大ヨセ事典 〜ヨセの大きさ一覧表付〜』マイナビ、2013年
『アマの知らない打ち込み対策・大ヨセ事典』マイナビ、2015年
『劇的に筋が良くなる碁の本 〜俗筋が本筋に変わる5つの法則〜』マイナビ、2017年

淡路修三九段は、その独特な棋風と数々の実績、そして豊富な著作を通じて、囲碁界に多大な貢献をしています。

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