酒井由紀子

酒井 由紀子

酒井 由紀子（さかい ゆきこ）は、1971年8月19日生まれの日本の音楽家。ピアニスト、作曲家、編曲家、そしてシンガーソングライターとして多岐にわたる顔を持つ。北海道北見市に生まれ、血液型はA型。北海道教育大学大学院のピアノ科で研鑽を積んだ。

経歴と活動

幼少期からキャリア初期

音楽との出会いは早く、ピアニストである父の影響を受けて幼少期からピアノに親しんだ。高校を卒業するまでは故郷である北見市で過ごし、その後札幌へ活動の拠点を移す。若い頃からその才能は認められ、1992年には札幌市民芸術祭新人音楽会にて奨励賞を受賞。さらに、2002年には第26回日本ピアノコンクール全国大会で最高位を獲得するなど、ピアニストとしての実力を早期に確立した。

三つの名義と音楽世界

酒井由紀子は、活動内容によって主に三つの名義を使い分けている。ピアニストとしての活動や公的な場面では「酒井由紀子」、シンガーソングライターとして歌唱を伴う際はひらがなの「さかいゆきこ」、そして作曲・編曲や自身のブログでは「SNOW」の名を用いることが多い。ただし、これらの使い分けは絶対的なものではなく、彼女自身は「酒井由紀子」「さかいゆきこ」「SNOW」という三つの名義が一体となった、独自の音楽世界を創造することを目指している。「SNOW」という名前は、「由紀子」→「ゆき」→「雪」という連想から生まれたものである。

主な活動拠点は現在も札幌だが、首都圏での活動も視野に入れ、東京方面に音楽制作用のマンションを所有しており、東京での活動時にはここを拠点としている。

ピアニストとして

ピアニストとしては、JRタワーホテル日航札幌のラウンジで演奏を行うほか、ソロリサイタルを数多く開催している。また、声楽家や管弦楽器奏者の伴奏者としても信頼が厚く、様々なコンサートに出演。札幌グロリアコールの専属伴奏者も務めている。多くの人気シンガーのライブやレコーディングでサポートピアニストとして貢献するほか、メディア作品への参加も多数。CM「ほくでん」やDVD「マッスルボディは傷つかない」の音楽演奏、スタジオジブリ作品である映画「ゲド戦記」では主題歌「時の歌」のピアノ演奏を担当し、宝塚歌劇団の公演「カラマーゾフの兄弟」でもピアノ演奏を務めるなど、その活動範囲は幅広い。

作曲・編曲家として

作曲家・編曲家としても精力的に活動しており、その手腕は様々な分野で発揮されている。テレビドラマでは、フジテレビ系の「アルジャーノンに花束を」「愛のソレア」「マザー&ラヴァー」「新・風のロンド」「紅の紋章」、NHKの「新はんなり菊太郎」などの音楽を手掛けた。アニメ作品では、「ガラスの仮面」「夢使い」「古代王者恐竜キング Dキッズ・アドベンチャー」「獣神演武」などの楽曲を提供。ゲーム「Fantom Kingdom」の音楽も担当している。また、多くのアーティストに楽曲を提供しており、tekkan、Voice of Sanctuary、山内まり、桜庭和、ソレイユブラン、ちづ、大井さやか、アマリアといった顔ぶれが挙げられる。その他、北海道函館稜北高等学校の応援歌や、鶴雅リゾート・支笏湖「水の謌」のCM音楽、YOSAKOIソーラン祭りの楽曲なども手掛けている。

シンガーソングライターとして

「さかいゆきこ」名義でのシンガーソングライターとしての活動も注目されている。2006年にはインターネットサイト「YAMAHAプレイヤーズ王国」でピックアップアーティストに選ばれ、2007年には携帯着うたサイト「Nex-tune」にて楽曲「しあわせにつづくみち」がランキングで1位を獲得した。イベントへの出演も積極的に行っており、2007年のさっぽろ雪まつりや、2008年の東京国際フォーラムでのパフォーマンスは記憶に新しい。特に、網走小学校3年生の児童たちの詩に曲をつけた「おでんのうた」は話題となり、2007年にリリースされた後、東京国際フォーラムでも披露された。また、テレビ朝日系アニメ「恐竜キング」のエンディングテーマ「フニフニザウルス」の歌唱を担当し、2008年4月にはCDが全国リリースされた。

ディスコグラフィー（主要CD）

ジブリofficialピアノアルバム「ゲド戦記ピアノプラス」（2006年11月）
「おでんのうた」（2007年9月）
「フニフニザウルス」（2008年4月）
「恐竜キング主題歌集」（2008年8月）

酒井由紀子の活動の様子は、彼女の公式ブログ「s now's jewelry music pieces」を通じて知ることができる。このブログは日々数百アクセスを集める人気を博している。また、JRタワーホテル日航札幌のウェブサイトでも、ラウンジでの演奏スケジュールなどを確認することが可能である。

ピアニスト、作曲家、編曲家、そしてシンガーソングライターとして、それぞれの分野で才能を発揮しながら、それらを統合した独自の音楽世界を追求し続ける酒井由紀子は、今後も多くの人々を魅了していくことだろう。

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