酒波神社

酒波神社の由緒と歴史

酒波神社（さかなみじんじゃ）は、岐阜県瑞浪市日吉町南垣外に鎮座する神社で、かつては郷社でした。

祭神は酒波大神を主祭神とし、建御名方富命、八坂刀売命が祀られています。また、合祀神として八幡神、応神天皇、神功皇后も祀られています。

創建時期は明確ではありませんが、平安時代に編纂された『美濃国神名帳』に「正一位酒波大神」と記載されていることから、少なくとも10世紀以前には創建されていたと考えられています。中世には土岐氏によって八幡神が合祀され、八幡宮と呼ばれるようになりました。

永禄元年（1558年）には、武田信玄の家臣である秋山虎繁の軍勢によって焼討に遭い、社殿は焼失しました。しかし、翌年には代官の西尾千代丸によって再建されたという棟札が残されています。江戸時代には、この地を治めた千村氏や氏子によって境内が整備され、現在の姿へと繋がっています。

明治元年（1868年）に八幡宮から酒波神社へと再び改称されました。酒波の読みが「しゅは」であり、「すわ」に通じることから、境内社の一つとして諏訪神社も祀られています。拝殿は明治42年（1909年）に再建され、幣殿は昭和59年（1984年）に改修されました。昭和60年（1985年）には金幣社となっています。

境内社と建物

酒波神社には、以下の多くの境内社が祀られています。

頼政神社
白山神社
熊野神社
神明神社
子守神社
大国主神社
事大主神社
南宮神社
佐瀧神社
多度神社
宝政神社
若宮神社
素戔嗚神社
諏訪神社
日吉招魂社（1955年創建）

本殿は、元禄5年（1702年）に建築された三間社流造銅板葺の建物です。桁行3.5m、梁間2.2mで、棟札には「桧皮大工」の記載があることから、かつては桧皮葺きであったと推測されています。2013年（平成25年）6月21日に国の登録有形文化財となりました。

鐘楼は、江戸時代の建築で、方一間袴腰付の鐘楼です。桁行3.3m、梁間2.2mの2階建て入母屋造で、廃仏毀釈の影響により、釣鐘の代わりに太鼓が設置され、現在は祭器蔵として使用されています。1909年（明治42年）に現在地に移築され、2013年（平成25年）6月21日に本殿と共に国の登録有形文化財に登録されました。

アクセス

交通手段としては、瑞浪市コミュニティバス日吉線を利用し、「日吉コミュニティーセンター」バス停から徒歩約2分でアクセスできます。

関連情報

酒波神社に関連する情報として、以下のものがあります。

岐阜県の登録有形文化財一覧
慈照寺（瑞浪市） - 酒波神社の別当寺であったと伝わる
増福寺（瑞浪市） - 酒波神社の別当寺であったと伝わる

参考資料

木村照 編『岐阜県の主要神社巡り』長良天神神社、1997年。
柘植厚一 編『酒波神社誌』柘植厚一、2015年。
『瑞浪市史　歴史編』瑞浪市　昭和49年

外部リンク

酒波神社 - 岐阜県神社庁
酒波神社本殿 - 瑞浪市役所
酒波神社鐘楼 - 瑞浪市役所
* 日吉町まちづくり推進協議会

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