重慶大廈(チョンキンマンション):香港の縮図
重慶大廈は、
香港の
九龍地区、
尖沙咀(チムサーチョイ)の
ネイザンロード沿いに建つ、
1960年代に建てられた歴史ある複合ビルです。一見すると単なる古いビルですが、その内部には、
香港の多様な文化と複雑な人間模様が凝縮されています。
元々は住宅として建てられた重慶大廈ですが、現在では、世界中からの
バックパッカーが集まる安宿の集積地として有名です。同じく安宿が多い美麗都大廈(ミラドールマンション)と共に、低価格で宿泊できる場所として知られています。
しかし、重慶大廈の魅力は安宿だけではありません。
両替商、
カレー店、アフリカ料理店、
南アジアの民族衣装店、CDショップ、仕立て屋、雑貨店など、様々な店が軒を連ねています。これらの店を目当てに訪れる
観光客も多く、
南アジア、
中東、アフリカなど、様々な国籍の人々がコミュニティを形成しています。
香港の縮図、映画の舞台
重慶大廈は、
香港の複雑な民族構成を象徴する建物として、多くの映画や小説の舞台にもなっています。ウォン・カーウァイ監督の『
恋する惑星』(原題: 重慶森林) は、その代表的な作品の一つです。
複雑な構造、安全対策
外観は一つの立方体のビルに見えますが、実際には5つの棟が合体した複雑な構造をしています。内部は迷路のように入り組んでおり、エレベーターの停止階が奇数階と偶数階で分かれているなど、独特の構造が特徴です。過去には火災も発生しており、避難経路の確認が重要です。
近年では、警備体制が強化され、客引き行為も規制されるなど、治安は改善傾向にあります。しかし、訪れる際には注意が必要です。
重慶大廈には、様々なタイプの
ゲストハウスが存在します。ドミトリー形式の格安宿から、ホテル並みの設備を備えた高級
ゲストハウスまで、予算や好みに合わせて選ぶことができます。近年では、オンライン予約が必須の宿も増えています。
A座:
重慶招待所(Chungking House):
香港観光協会の認定を受けている
恵康賓館(The Welcome Guest House)
百楽賓館(Park Guest House)
第一招待所(First Guest House)
トラベラーズ・ホステル(Travellers Hostel):ドミトリーとして有名
B座:
龍匯賓館(Dragon Inn)
快楽招待所(Happy Guest House):
深夜特急の撮影が行われた
C座:
(情報なし)
D座:
恒生賓館(Head Sun Guest House)
E座:
(情報なし)
アクセス
香港MTR 荃湾線
尖沙咀駅 D1出口
香港MTR
屯馬線 尖東駅 L1出口 N5出口
香港国際空港からA21バス
重慶大廈は、
香港の多様な文化と歴史が交錯する、他に類を見ないユニークな場所です。訪れる際には、事前の情報収集と安全対策をしっかりと行い、その魅力を体験してください。