野崎孝男

野崎孝男：日本と台湾を繋ぐ架け橋

野崎孝男氏は、1974年東京都練馬区に生まれ、都政新報記者を経て政界へ転身した異色の経歴を持つ人物です。2001年の東京都議会議員選挙に挑むも落選。その後、2003年に練馬区議会議員に当選し、1期務めました。

しかし、2007年の選挙で再選を果たせず、新たな道を模索します。中華民国教育部の奨学金を得て国立台湾大学法学院へ留学。博士課程後期単位を取得満了するという勉学に励みました。

台湾での挑戦：ラーメン店開業と社会貢献

留学中、台湾のラーメン価格が高いことに着目し、自らラーメン店「Mr.拉麺」を開業。以前ラーメン店で働いていた経験を活かし、手頃な価格で本格的なラーメンを提供し、人気を集めました。

台湾の女性と結婚し、台南市に居を構えた野崎氏。台湾南部地震や花蓮地震などの災害時には、炊き出しなどの慈善活動に積極的に参加し、被災者支援に尽力しました。その貢献が認められ、2016年には頼清徳台南市長（当時）により、台南市政府城市外交顧問に任命されました。

行政院政務顧問就任：異例の抜擢

2024年8月1日、野崎氏は頼清徳総統の下で、行政院政務顧問に就任。日本人がこの役職に就くのは異例であり、台湾国内でも大きな話題となりました。

野崎氏自身は、蔡英文総統時代にもベトナム人が政務顧問に任命された例があることから、今回の就任は特段驚くことではないと述べています。また、永住資格を持つ自身を台湾の「新住民」であると捉え、台湾への貢献意欲を示しています。

多岐にわたる公職と今後の展望

現在、台南市日本人協会理事長、内政部移民署新住民発展基金管理会委員、亜東国会議員友好協会顧問など、数多くの公職を兼任しています。ラーメン店や法律アドバイザーなど、自ら創業した事業からは徐々に引退し、今後はこれらの公益活動に注力していく意向です。台南市城市外交顧問や政務顧問も無報酬で引き受けており、その活動は高く評価されています。

野崎孝男氏は、日本と台湾の文化交流や友好関係促進に貢献する、まさに架け橋のような存在と言えるでしょう。

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