野沢温泉スキー場

野沢温泉スキー場

長野県下高井郡野沢温泉村に位置する野沢温泉スキー場は、その長い歴史と豊富なコースで知られる人気のスキーリゾートです。村が施設を所有し、株式会社野沢温泉が運営を担っています。

概要

最長10kmにも及ぶ滑走距離は日本屈指で、山頂から麓までの標高差は1,085mに達します。変化に富んだコースレイアウトは、初心者から上級者まで幅広いスキーヤー、スノーボーダーを魅了します。また、スキー場は地方公営企業法を適用した公営企業であり、その運営は民間企業に移管されています。

歴史

野沢温泉とスキーの出会いは1912年まで遡ります。当初は日影地区にスキー場が開設され、1923年にはスキークラブが誕生しました。1925年には初のジャンプ台が設置され、1950年には木造のリフトが導入されました。その後、1976年にはスキー資料館が開設され、毛無山頂までのリフトが完成。現在のスキー場規模の基礎が築かれました。1979年には長坂ゴンドラリフト、1984年には日影ゴンドラリフトが建設され、1990年には長坂ゴンドラリフトが12人乗りに更新。2005年には運営が村直営から民間企業へ移行しました。
近年では、2016年に日影ペアリフトが4人乗りへと更新され、2017年にはやまびこゲレンデからスカイラインへの直通コースが新設。ジップラインも導入されました。2020年には長坂ゴンドラリフトが現在の10人乗りになり、運行時間も短縮されました。

ゲレンデ

日影ゲレンデ

スキー場発祥の地であり、日本スキー博物館があります。緩やかな斜面が中心ですが、一部には「日影のカベ」と呼ばれるコブ斜面も存在します。

シュナイダーコース

コブが連続する上級者向けの難コースです。

ユートピアゲレンデ

シュナイダーコースから分岐する急斜面で、コブの深さと斜度が特徴です。

チャレンジコース

シュナイダーコースと並行する急斜面ですが、迂回コースもあります。

カンダハーコース

FIS公認の競技専用コースです。一般開放されることもあります。

パラダイスゲレンデ

幅広で緩やかな初心者向けのゲレンデです。周辺には飲食店があります。

上の平ゲレンデ

緩斜面が続き、スノーパークが設置されています。雪が多い時期にはハーフパイプも登場します。

長坂ゲレンデ

長坂ゴンドラ駅周辺の緩斜面で、高速クワッドリフトが利用できます。

湯の峰・水無ゲレンデ

旧長坂ゴンドラ中間駅周辺のエリア。ブナ林コースからアクセス可能です。下山は上級者向けのコースになるため注意が必要です。

牛首コース

スキー場内で最も難易度の高い、急で幅の狭いコースです。

柄沢ゲレンデ

スキー場の端にある緩斜面で、スノーパークが設置されています。

やまびこゲレンデ

スキー場最上部に位置し、雪質が良い中上級者向けのコースです。

ビギナー林間コース

チャレンジ・シュナイダーコースを迂回できる、初心者向けのロングランコースです。

黒鞍コース

日影ゲレンデ上部から分岐する上級者向けのコースです。

小毛無コース

スカイライン連絡ペアを利用する短いコースです。一部コースでは、自分の滑りを自動撮影できるシステムが利用できます。

スカイラインコース

全長3.5km、標高差885mを一気に滑り降りる爽快なコースです。眺望が良く、スピードが出やすいですが、幅が狭い箇所もあります。

グランプリ・ジャンピングコース

スカイラインコースから分岐する上級者コースです。

その他のコース

カモシカ、タヌキ、ウサギ、はちまん、キツネコースなど、バラエティ豊かなコースがあります。

南原・上ノ平クロスカントリーコース

全長5kmと7.5kmの公認クロスカントリーコースです。

リフト

スキー場には、ゴンドラ2基、クワッド6基（うち高速5基）、トリプル3基、ペア7基など、多数のリフトが設置されています。特に長坂ゴンドラは2020年に架け替えられ、高速で快適な輸送を実現しています。

施設

リフトの他に、レストラン、駐車場（合計1,150台）、日本スキー博物館などの施設があります。

アクセス

鉄道の場合、JR飯山駅からバスで約25分、自動車の場合、上信越自動車道豊田飯山ICから約20kmです。

安全条例

2010年12月1日より施行された野沢温泉村スキー場安全条例により、指定コース外での救助には費用が発生します。

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