金ヶ瀬拡幅

金ヶ瀬拡幅

金ヶ瀬拡幅は、宮城県刈田郡蔵王町から柴田郡大河原町を結ぶ国道4号の改良事業です。このプロジェクトは、交通の円滑化と安全性の向上を目的として実施されました。

概要

起点: 刈田郡蔵王町宮
終点: 柴田郡大河原町金ヶ瀬
全長: 3.7km（全区間供用済み）

背景

宮城県白石市から仙台市にかけての国道4号は、金ヶ瀬地区において唯一の2車線区間が残っていました。この区間、具体的には刈田郡蔵王町向山交差点（宮城県道25号岩沼蔵王線との交点）から大河原町金ヶ瀬交差点（仙南運転免許センター入口）までの3.7kmがボトルネックとなり、慢性的な渋滞を引き起こしていました。

さらに、東北自動車道の白石インターチェンジから泉インターチェンジにかけての区間は、急カーブや急勾配が連続する悪線形であり、宮城県内でも通行止めが頻発する区間でした。そのため、東北自動車道が通行止めになると、国道4号への迂回車両が集中し、金ヶ瀬地区の渋滞がさらに悪化、地域住民の生活にも大きな影響を与えていました。

金ヶ瀬拡幅は、これらの問題を解決するために計画されました。全線を4車線化することにより、通過速度の向上、追突事故や正面衝突事故の減少、そして安定した交通量の確保が期待されています。

経緯

2009年度に、刈田郡蔵王町宮から柴田郡大河原町金ヶ瀬までの3.7km区間の4車線化事業が開始されました。これに先立ち、2004年3月には、金ヶ瀬拡幅の終点である大河原町金ヶ瀬交差点から柴田バイパスの起点である大河原町新南交差点（宮城県道110号大河原高倉線との交点）までの1.0km区間の4車線化が完了しています。

金ヶ瀬拡幅の工事は、2009年9月に本格的に始まりました。工事は大河原工区（終点から籠石交差点まで）と蔵王工区（籠石交差点から起点まで）に分けられ、終点側から順次西側へ向けて進められました。そして、2018年11月18日に全区間4車線での供用が開始されました。

沿革

1994年度 - 都市計画決定
2004年度 - 事業着手
2005年度 - 用地着手
2009年度 - 工事着手
2011年5月 - 終点から400m西側の区間が先行して4車線供用
2012年3月 - 終点から1km西側の区間が4車線供用
2013年3月 - 終点から蔵王町籠石交差点まで4車線供用（大河原工区完了）
2016年4月 - 籠石交差点から東北新幹線高架下付近までの0.8km区間が4車線供用
2018年11月 - 蔵王工区の残り0.8kmが4車線供用、全区間4車線化完了

効果

金ヶ瀬拡幅の完成により、国道4号の交通容量が増加し、慢性的な渋滞が緩和されました。また、4車線化によって安全性が向上し、交通事故の減少にも寄与しています。さらに、東北自動車道が通行止になった際の迂回ルートとしての機能も強化され、地域住民の生活の安定にも貢献しています。

外部リンク

* 仙台河川国道事務所　岩沼国道出張所

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