金剛 (戦艦)

日本海軍戦艦「金剛」

金剛（こんごう）は、日本海軍が発注した初の超弩級巡洋[[戦艦]]であり、金剛型戦艦の1番艦です。この艦は、イギリスに発注された最後の主力艦でもあり、2度の大規模な改装を経て高速戦艦としての能力も身につけ、太平洋戦争で重要な役割を果たしました。金剛は、日本海軍が太平洋戦争で使用した唯一の外国製戦艦となります。

艦歴

金剛の名前は奈良県と大阪府の境に位置する金剛山に由来しています。この艦は1877年に進水したコルベット金剛の後継艦です。建造当初は「伊号装甲巡洋艦」として計画されていましたが、設計段階で巡洋[[戦艦]]へと変更されました。金剛は日本における初の超弩級艦であり、改修を重ねた結果、第二次世界大戦中にも活躍しました。金剛型戦艦の名付け元であり、その後の海上自衛隊の護衛艦にもその名が受け継がれています。

建造計画の経緯

日露戦争後の1907年、金剛の建造が決まりました。当初は装甲巡洋艦として計画されていましたが、当時の戦艦技術の急速な進歩に伴い、1911年に超弩級巡洋[[戦艦]]として設計を変更することになりました。この際、日本海軍は技術導入を目的にイギリスに設計・建造を依頼しました。

14インチ砲の採用

日本海軍は主砲として12インチ砲を採用する計画でしたが、最終的には14インチ砲への変更が行われました。その背後には、イギリス側での実射試験データや、軍令部の意見が影響したとされていますが、その具体的な経緯には議論があります。

建造と技術指導

金剛の設計はヴィッカース社の技術者によって行われ、現地には日本から多数の技術者が派遣されました。この過程で、日本の造船技術は格段に向上し、艦内電気設備の技術的な進展を見たことが重要です。結果として、日本はその後同型艦を国産で建造する道を開きました。

進水式とその後

金剛は1912年に進水し、「伊号装甲巡洋艦」と正式に命名されました。この艦は、当時最新の海軍技術を集約し、世界でも有数の戦艦として知られるようになりました。1913年には正式に竣工し、日本に帰還しました。

第二次改装と戦艦化

第一次改装が1928年から1931年にかけて行われ、水平・水中防御力が強化されました。その際、金剛は戦艦に艦種変更されました。この改装により、金剛は正式に日本海軍の戦艦として生まれ変わり、長期にわたる活躍の土台が築かれました。

第二次世界大戦での活躍

その後、金剛は真珠湾攻撃後にも引き続き多様な作戦に参加しました。特に南方作戦やインド洋での戦闘では、重要な役割を担い、戦狭な戦闘でもその性能を発揮しました。特に、金剛型戦艦の中で唯一の高速戦艦として、戦闘機や水雷戦隊と連携し、敵艦隊に対して積極的に攻撃を仕掛けました。

沉没とその後

1944年11月、台湾沖でアメリカの潜水艦シーライオンの攻撃により金剛は沈没しました。艦の老朽化も影響し、艦長以下1300名がこの沈没で命を落としました。金剛は日本戦艦で唯一、潜水艦によって沈められた艦艇として歴史に名を刻むこととなりました。

現在、金剛の慰霊碑が長崎県佐世保市に存在し、その功績は多くの人々に記憶されています。また、いくつかの模型や遺物が保管されており、海軍の歴史において重要な役割を果たした艦であることが示されています。

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