金子元久 (教育学者)

金子元久（かねこ もとひさ）

金子元久は、1950年3月12日生まれの日本の教育経済学者及び教育社会学者であり、筑波大学大学研究センターの特命教授として活躍しています。彼は東京大学の名誉教授でもあり、東京都出身という経歴を持っています。教育分野、特に高等教育における権威と見なされる金子氏は、中央教育審議会の委員をはじめとして、日本学術会議の会員や日本高等教育学会の会長など、多数の重要な役職を務めてきました。

経歴

金子元久は、東京都立九段高等学校を卒業後、東京大学の教育学部に入学し、そこで学びました。その後、同大学院教育学研究科の修士課程を修了し、さらにシカゴ大学にてPh.D.の学位を取得しました。彼のキャリアは、アジア経済研究所の所員として始まり、その後ニューヨーク州立大学アルバニー校の客員助教授、世界銀行のコンサルタントとしての経歴を経て、広島大学に助教授として勤務しました。

東京大学に移ってからは助教授、教授という立場を務め、その後教育学研究科長や教育学部長の職を歴任しました。2010年3月に東京大学を退職後も引き続き客員教授として教育の場に貢献し、名誉教授の称号を授与されました。さらに放送大学の客員教授も務めた後、国立大学財務・経営センターの研究部長を経て、筑波大学大学研究センター特命教授となりました。

主な著書

金子元久の著作は多岐にわたりますが、一部には次のようなものがあります：

• - 卒業生からみた広島大学の教育 ― 1993年卒業生調査から（共著、1994年）
• - 教育・経済・社会 （共著、1996年）
• - 教育の政治経済学 （共著、2000年）
• - 大学の教育力：何を教え、学ぶか （2007年）
• - 大学教育の再構築：学生を成長させる大学へ （2013年）

また、編著としても多数の文献を手掛けており、特に以下の作品が有名です：

• - アジアのマンパワーと経済成長 （1983年）
• - 「大学」外の高等教育：国際的動向とわが国の課題 （共編、1990年）
• - 短期大学教育と現代女性のキャリア （1992年）
• - 近未来の大学像 （1995年）

金子元久の研究と著作は、教育の政治経済学から大学の役割まで幅広く、おそらく彼の専門知識と経験は日本の教育改革における動向を理解するうえで不可欠なリソースとなっています。

彼の業績は、単なる学術的な研究にとどまらず、教育政策や大学の運営に関する実践的な知見を提供するものでもあり、今後の教育の在り方を考える上で重要な示唆を与えるといえるでしょう。

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