金子光伸

金子光伸（かねこ みつのぶ）

1957年9月25日、東京都で生まれた金子光伸は、1960年代に子役としてそのキャリアをスタートさせました。愛らしい容姿と確かな演技力で、数々の映画やテレビドラマに出演し、視聴者の心を掴みました。

子役時代の活躍

特に、東映制作の特撮テレビドラマでの活躍は目覚ましく、『悪魔くん』（1966年-1967年）では主人公の山田真吾役、『ジャイアントロボ』（1967年-1968年）では草間大作役を演じ、その名を広く知らしめました。これらの作品は、子供たちを中心に絶大な人気を博し、金子光伸は一躍人気子役となりました。

芸能界引退とその後

しかし、1969年、両親の意向により芸能界を引退。その後は、旅行代理店に就職し、ツアーコンダクターとして新たな道を歩み始めます。一見すると芸能界とは異なる道に進んだように見えますが、金子光伸の心には俳優としての情熱が常に灯っていました。

俳優への想いと幻の出演

東映プロデューサーの平山亨氏によると、『仮面ライダー (スカイライダー)』のスカイライダー / 筑波洋役のオファーがあったものの、すでに就職していたために断らざるを得なかったと言います。また、1982年からの雑誌連載『仮面ライダーZX』の主役・村雨良役にも予定されていましたが、こちらも実現には至りませんでした。平山氏には「俳優をやらせてほしい」と頻繁に連絡していたようですが、父親の反対によって、一度だけの出演依頼も断念しています。

晩年の活動と突然の死

1987年には、深夜番組『オールナイトフジ』に出演し、久しぶりにその姿をテレビで見ることができました。1992年には、Vシネマ『髑髏戦士ザ・スカルソルジャー / 復讐の美学』で、かつて『悪魔くん』で共演した潮健児氏とワンカットのみ共演を果たします。しかし、その後の1997年6月11日、金子光伸は39歳という若さでこの世を去りました。

彼の死は、家族から平山氏にのみ伝えられ、後に平山氏が公表したことで広く知られることとなりました。

主な出演作品

映画
丘は花ざかり（1963年、日活） - 野呂明 役
俺たちの血が許さない（1964年、日活）
氷点（1966年）

テレビドラマ
おかあさん 第2シリーズ 第307話「父ちゃんを追っかけろ」（1965年、TBS）
スパイキャッチャーJ3（1965年 - 1966年、NETテレビ / 東映）
快傑黒頭巾（1966年、フジテレビ）
悪魔くん（1966年 - 1967年、NETテレビ / 東映）- 山田真吾（主演）役
ジャイアントロボ（1967年 - 1968年、NETテレビ / 東映）- 草間大作（主演）役
コメットさん 第51話「ふしぎなふしぎな笹舟」（1968年、TBS / 国際放映）- タロー 役
天と地と（1969年、NHK）
迷子の天使（1969年、NHK）
無用ノ介 第3話「吹雪が無用ノ介の肩で舞う」（1969年、日本テレビ / 国際放映）- 石山頼母 役



金子光伸は、短い生涯でしたが、その確かな演技力と愛されるキャラクターで、多くの人々の記憶に残る俳優でした。子役時代から、大人になってからも俳優への情熱を持ち続け、その姿は私たちに勇気を与えてくれます。

関連項目

* 金子吉延 - 同時代に活躍した子役。血縁関係はない。

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