金子明雄 (テレビプロデューサー)

金子 明雄（かねこ あきお）

金子明雄は、1935年3月に東京都中野区で生まれた日本のテレビプロデューサーであり、元テレビ東京ミュージックの社長です。彼は学習院大学の政経学部を卒業し、そのキャリアは俳優としてスタートしました。1958年、大学在学中に第4期東映ニューフェイスに選ばれ、俳優としての活動を開始します。

俳優としての経歴は、当時のテレビ界で主流となる演歌や音楽番組への強い関心へとつながり、1959年には大学を卒業後、日本テレビのドラマに出演することになりました。この経験を通じて、金子はテレビが今後のメディアの中心となると考え、1960年には東映を退社し、東京放送（TBS）でアルバイトのアシスタントディレクター（AD）として新たな道へ進むことになります。

TBSでの仕事は、正社員になることを目指していましたが、登用試験には不合格でした。そのため、テレビ局設立準備を進めていた日本科学技術振興財団に転身し、1964年1月には東京12チャンネル（後のテレビ東京）のスタッフとしての新たなキャリアが始まります。

東京12チャンネル、そしてその後のテレビ東京では、主に音楽番組の制作を担当しました。金子は「演歌の男」と自称するほど、演歌や民謡などのジャンルに強い興味を持っており、特に『年忘れにっぽんの歌』や『演歌の花道』といった人気音楽番組のプロデューサーとして知られるようになりました。彼の手掛けた作品は視聴者に愛され、音楽業界内では「ネコ」という愛称でも親しまれるようになります。

1982年12月、金子はテレビ東京の編成部長に就任し、アニメ『キャプテン翼』の制作を推進するなど、数々のプロジェクトを立ち上げました。彼の最後のプロデュース作品となったのは1989年の12時間ドラマ『大忠臣蔵』で、これにより彼のプロデューサーとしての活動の一つの区切りがつきました。

1991年頃、金子はテレビ東京ミュージックに常務取締役として出向し、翌1992年には同社の社長に就任します。テレビ東京を1995年に定年退職した後も、1998年までテレビ東京ミュージックの社長として業務を監督しました。退職後、彼は株式会社アルガマーを設立し、その社長となって活動を続けました。

主な担当番組

• - 動物の国
• - 奥さん!2時です
• - 演歌の花道
• - にっぽんの歌
• - 日本民謡決定版
• - 日本縦断・民謡大全集

著書

• - 『東京12チャンネルの挑戦』 （三一書房、1998年）ISBN 978-4380982781
• - 『とまり木』 （蒼人社、2003年）※自費出版

金子明雄のキャリアは、テレビの発展とともに歩み続け、音楽番組の盛り上がりにおいて重要な役割を果たしました。彼の業績と影響は、今でも多くの人々に記憶されています。

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