金子繁治

金子 繁治（かねこ しげじ）

金子繁治は1931年8月13日、新潟県の燕市に生まれた日本の元プロボクサーであり、その後はボクシングジムのプロモーターとしても名を馳せました。彼は「魅惑のパンチャー」と称されるほどの実力を持ち、全日本新人王決定戦を制した後、初めてOBF東洋王座を獲得しました。

ボクサーとしてのキャリア

1950年に笹崎ボクシングジムに所属し、プロデビューを果たしました。1953年には世界ジュニアライト級王者となるフラッシュ・エロルデとのノンタイトル戦で判定勝ちを収め、その後も無敗記録を残しました。しかし、同年8月29日には日本ライト級王座に挑戦するも、王者の秋山政司にTKO負けを喫し、2階級上の強敵との対決が厳しいものであることを痛感しました。その後彼はフェザー級に専念することになります。

同年12月にはOBF東洋フェザー級王座に挑戦し、ラリー・バターンをKOで下して王座を獲得。その後も王座防衛を重ね、1954年には再びエロルデとの試合に挑んだ際、見事に勝利を収めました。しかし、1955年7月には世界フェザー級王者サンディ・サドラーとのノンタイトル戦で敗北を喫し、1958年には網膜剥離のため現役を引退することとなりました。

引退後の活動

現役を退いた後、金子はボクシング界での地位を築いていきました。彼はまず後楽園スタヂアム内のボクシングジムでトレーナーとして活動し、その後1963年には田辺ボクシングジムを設立しました。そして1965年に東京都世田谷区に金子ボクシングジムを開設し、多くの選手を育成しました。

彼の指導の下、東洋バンタム級王者の村田英次郎や、東洋太平洋クルーザー級王者の高橋良輔などが誕生しました。また、村田は4度世界タイトルに挑戦するも、王座を獲得するには至りませんでしたが、その実力は広く認知されました。金子の影響を受けた選手たちは、今なお日本のボクシング界に活躍しています。

Awards and Recognition

金子繁治はその実績により、1953年から1956年までの間に複数の年度表彰を受けました。また、2003年にフィリピンで開催されたボクシングの表彰式では、「第3回フラッシュ・エルロデ賞」を受賞し、この時にマニー・パッキャオとも共演を果たしました。フィリピンでは彼を温かく迎え入れられ、地元の新聞に大々的に取り上げられました。

2004年には、長男の金子健太郎にジムの会長職を譲り、その後は名誉会長およびプロモーターとして活動を続けました。2016年1月2日、進行性核上性麻痺により84歳で他界しました。その彼の歩んだ道は、多くのボクサーとファンにとっての模範となっています。

戦績

彼のプロボクサーとしての戦績は、65戦54勝（33KO）、10敗、1分です。金子繁治は、その名声とともに、多くのボクサーたちに影響を与え続けました。

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