金子辰雄

金子辰雄の人物紹介

金子 辰雄（かねこ たつお、1930年3月8日生まれ）は、元NHKアナウンサーであり、日本のテレビ文化に大きな影響を与えた人物です。東京都大森区、現在の大田区で生まれ、早稲田大学法学部を卒業後、1951年にNHKに入局しました。その後、札幌や福岡など多様な地域でアナウンサーとしてのキャリアを積みました。

主な業績

金子のために特筆すべきは、1970年4月から17年間にわたって司会を務めた『NHKのど自慢』です。彼が司会に就任するまでは、番組は危機的な状況にあり、視聴者からの支持が薄く、東西の分裂や地域ごとの試行錯誤が続いていました。しかし金子が番組に参加して以降は、全国統一の人気番組へと成長を遂げました。この変貌により『のど自慢』は多くの人々に愛され続ける存在となり、金子自身も出演者同士の仲介や赤ちゃんの名付け親など、番組とともに豊かな人生の一部を紡いでいきました。

また、金子は『NHK紅白歌合戦』の特典集計センターの担当者としても長年活躍しました。第23回から第41回まで毎年何らかの形で関与し、テレビやラジオの中継にも積極的に参加していました。定年を迎えた1990年3月以降も、ラジオ音楽番組の司会を数多く務め、80歳になってからも活躍を続けていましたが、2011年3月に勇退しました。この年、東日本大震災が発生し、最後の出番が震災前日であったため、特に忘れがたい思い出となっています。

出演番組一覧

金子辰雄が関与した主な番組としては、以下のようなものがあります。

• - 危険信号
• - NHKのど自慢（1970年8月30日 - 1987年4月5日、司会）
• - NHK紅白歌合戦[第23回（1972年）から第45回（1994年）にかけて、テレビ中継およびラジオ中継の各役割を担当]
• - はつらつスタジオ505
• - 歌の散歩道（木曜日司会、ラジオ第1）

また、映画『のど自慢』（1999年）にも本人役として出演するなど、様々なメディアで活動を広げました。

著書とCM

著作としては、『上手な話し方教室』（1977年）、『ふれあい2000万人の「のど自慢」』（1988年）、『心がかよう会話術 35万人に教えられた人づきあいの極意』（1997年）などがあり、彼の知識や経験を生かした内容が多くの読者に影響を与えました。さらに、CMへの出演も行い、特にブルボンの「味ごのみGOLD」は広く知られています。

まとめ

金子辰雄は、その独自のスタイルと心温まる人柄で、多くの視聴者に愛され続けたアナウンサーです。定年後も活躍を続け、音楽や人とのふれあいを通じて多くの人々に影響を与えました。彼の足跡は、日本のテレビ史の中で重要な位置を占めています。

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