金山寺 (鎮江市)

金山寺（きんざんじ）

金山寺は、中華人民共和国江蘇省鎮江市潤州区に位置する著名な仏教寺院です。別名、江天禅寺とも呼ばれています。

歴史

金山寺の歴史は古く、東晋時代の永昌2年（323年）に明帝によって創建されました。創建当初は沢心寺という名前でした。

北宋時代に入ると、真宗皇帝から「龍遊寺」という勅額を賜りました。その後、神宗の時代には、著名な禅僧である仏印（蘇軾の友人としても知られる）が住職を務め、伽藍の整備に尽力しました。しかし、徽宗の時代には一時的に道教寺院に改められ、「神霄玉清万寿宮」と改称されました。

元代に入り、寺院は正式に金山寺という名称に改められました。

清代の康熙23年（1684年）には、康熙帝が南巡の際に金山寺に立ち寄り、「江天禅寺」の額を授けました。18世紀には、フランスの地理学者ジョージズルイスル・ルージュが金山寺を訪れ、中国の古代庭園に関する油絵を制作しています。

しかし、1948年の国共内戦の兵火によって、金山寺は惜しくも焼失してしまいました。

文化大革命の初期には、仏像や法具が徹底的に破壊され、長老は迫害を受け、多くの僧侶が還俗を余儀なくされました。しかし、1983年には、中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院に認定され、復興への道が開かれました。2011年12月には、江蘇省人民政府によって江蘇省文物保護単位に認定され、その文化的価値が改めて認められました。2012年には、中国の5A級観光地にも認定され、国内外から多くの観光客が訪れるようになりました。

伽藍

金山寺の伽藍は、以下の主要な建物で構成されています。

大門
山門
天王殿
鐘楼
鼓楼
大雄宝殿
慈寿塔
蔵経閣

これらの建物は、それぞれが歴史と伝統を物語っており、訪れる人々に深い感銘を与えます。

脚注

参考文献

* 張馭寰 (2012). “江天一覽：鎮江金山寺” (中国語). 『図解中国著名仏教寺院』. 北京市: 当代中国出版社. p. 161. ISBN 978-7-5154-0135-5 

もう一度検索