金山貴宏

金山 貴宏（かねやま たかひろ）は、1971年3月30日に東京都江戸川区で生まれた日本の写真家です。

経歴と活動拠点

金山氏は千葉県の私立市川高等学校を中退後、大学入学資格検定を経て1993年にアメリカ合衆国へ留学しました。ニューヨークに拠点を移し、写真家としての研鑽を積みます。彼はニューヨークのSchool of Visual Arts大学院で学び、2001年に修士課程を修了。その後、2007年にはニューヨーク市立大学シティカレッジの写真科で学士課程を修了しました。また、国際写真センター（ICP）のドキュメンタリー学科にも籍を置いています。これらの専門教育を受ける傍ら、フリーランスの写真家としての活動を精力的に開始し、現在に至るまでニューヨークを中心に国際的に活動を展開しています。

受賞歴とフェローシップ

金山氏の功績は国内外で高く評価されています。2016年には、権威あるNew York Foundation for the Arts (NYFA)のフェローシップを写真部門で獲得しました。同年、Light Work Artist-In-Residenceにも選出されています。さらに、2017年には国内でさがみはら写真新人奨励賞を受賞するなど、その才能と実績は広く認められています。

主な展覧会

金山氏はこれまで、国内外の主要な美術館やギャラリーで作品を発表してきました。主な展覧会には以下のようなものがあります。

東京都写真美術館：2017年から2018年にかけて開催された「日本の新進作家展 vol.14」に出品。
Miyako Yoshinaga ギャラリー (ニューヨーク)：2017年に個展『While Leaves Are Falling...』を開催したほか、2012年には『Shades of the Departed』、2009年には『SHUMAFURA』と、複数回にわたり個展を開催しています。
新宿ニコンサロン：2016年に個展『While Leaves Are Falling...』を開催。
Japan Society (ニューヨーク)：2007年から2008年にかけて開催されたグループ展『Making a Home: Japanese Contemporary Artists in New York』に参加。この展覧会には、金山氏を含むニューヨークで活動する日本人アーティスト33名（オノヨーコ氏など著名な作家を含む）の作品が展示されました。

これらの展覧会を通じて、彼の多様なテーマや表現手法が観客に届けられています。

出版物

写真家としての活動と並行して、作品集の出版も行っています。

写真集『While Leaves Are Falling...』：2016年に赤々舎（AKAAKA）より刊行されました。この作品は、第42回木村伊兵衛写真賞および第36回土門拳賞において最終ノミネートされるなど、高い評価を受けました。
グループ展カタログ『Making a Home: Japanese Contemporary Artists in New York』：2008年にJapan Societyから出版された、同名の展覧会に際して刊行された書籍です。

金山貴宏氏は、ニューヨークを拠点に国際的な活動を展開し、その作品は権威ある賞のノミネートや受賞、主要な展示を通じて広く認知されています。特に写真集『While Leaves Are Falling...』は、日本の主要な写真賞にノミネートされるなど、その代表作の一つとして挙げられます。現代写真界において、その独自の視点と表現で注目される存在です。

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