金峰神社 (にかほ市)

金峰神社の由緒と歴史

金峰神社は、秋田県にかほ市象潟町小滝に位置する神社です。主祭神は少彦名神ですが、かつては鳥海大権現と蔵王権現が祀られていました。この神社は、修験道の霊場として重要な役割を果たし、その歴史は古く、役行者が少彦名神と蔵王権現を合わせて祀ったのが始まりとされています。

歴史

社伝によれば、斉衡3年（856年）には、円仁（慈覚大師）が鳥海山に棲む巨人「手長足長」を退治した際、鳥海大権現と蔵王権現を奉じたと伝えられています。また、鳥海山大物忌神社の別当寺であったという説もありますが、江戸時代には「蔵王堂」と呼ばれ、龍山寺を別当とする宮寺一体の形態で、鳥海修験の中心地として多くの信仰を集めました。明治2年（1869年）には「鳥海神社」と改称されましたが、大正2年（1913年）には境内社の熊野神明社を合祀し、現在の社名である「金峰神社」に改称されました。

神事

金峰神社の例祭では、「チョウクライロ舞」が奉納されます。この舞は、2004年（平成16年）2月、「小滝のチョウクライロ舞」として国の重要無形民俗文化財に指定され、その貴重な伝統が今に伝えられています。

文化財

金峰神社には、秋田県指定の有形文化財が複数所蔵されています。

木造狛犬1対: 昭和45年4月2日に指定された彫刻です。
木造観音菩薩立像1躯: 平安時代末期の作ともされる杉の一木造で、昭和46年1月9日に指定されました。
* 木造蔵王権現立像3躯: こちらも昭和46年1月9日に指定された彫刻です。

これらの文化財は、神社の歴史と信仰を物語る貴重な存在です。

アクセス

金峰神社へは、JR羽越本線象潟駅から横岡行きのバスに乗り約15分、「奈曽滝」で下車するとアクセスできます。


金峰神社は、古くからの信仰と文化が息づく場所であり、訪れる人々に歴史の重みと神聖な雰囲気を感じさせてくれます。

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