金恵敏

金惠敏（キム・ヘミン、김혜민、きん けいびん、1986年9月2日 - ）は、韓国の囲碁棋士であり、その卓越した棋力と数々の実績で知られています。韓国棋院に所属し、金原七段門下で腕を磨き、明知大学校囲碁学科を卒業しました。プロとしてのキャリアは1999年に初段から始まり、2019年には九段へと昇段し、韓国で4人目の女流九段棋士となりました。

彼女の棋歴は目覚ましく、プロ女流国手戦での優勝や、大理旅遊杯世界女子プロ囲碁選手権戦での準優勝など、国内外の主要な棋戦で輝かしい成績を収めています。特に2013年にはプロ女流国手戦で初タイトルを獲得し、七段に昇段。2014年には黄龍士双登杯で5人抜きを達成し、その実力を世界に示しました。また、2016年には花より囲碁女王戦で優勝し、八段へ昇段。これらの実績は、彼女が単なる国内トップ棋士ではなく、世界レベルの棋士であることを証明しています。

国際棋戦での活躍も目覚ましく、2007年の大理旅遊杯世界女子プロ囲碁選手権戦では準優勝、2008年のワールドマインドスポーツゲームズでは女子団体戦で銀メダルを獲得。2011年のスポーツアコードワールドマインドゲームズでは団体戦と男女ペア戦で準優勝を果たしました。また、正官庄杯世界女子囲碁最強戦や黄龍士双登杯などの国際棋戦にも多数出場し、多くの対局で勝利を収めています。

国内棋戦においても、女流棋聖戦での準優勝や、圓益杯女流十段戦での準優勝など、多くの実績を残しています。また、韓国囲碁リーグや韓国女子囲碁リーグにも積極的に参加し、チームに貢献しています。2019年からは中国囲棋リーグにも挑戦し、その活動の幅を広げています。

金惠敏は、結婚、出産というライフイベントを経てもなお、囲碁への情熱を失わず、第一線で活躍し続けています。2016年に会社員の男性と結婚し、2017年には第一子を出産しましたが、その後も競技に復帰し、変わらぬ強さを見せています。2022年には第二子を出産し、一時的に韓国女子囲碁リーグを欠場しましたが、その実力は揺るぎないものです。

彼女の棋風は、緻密な読みと正確な判断に基づいた、バランスの取れたものであると評されています。また、対局中の冷静さと集中力も高く評価されています。これらの要素が、彼女を長年にわたってトップ棋士として支え続けている要因と言えるでしょう。金惠敏は、韓国囲碁界を代表する女性棋士の一人として、今後もその活躍が期待されています。


主なタイトル歴

プロ女流国手戦 (2013年)
花より囲碁 女王戦 (2016年)
大舟杯プロシニア最強者戦(2022年)


主な棋歴

国際棋戦

BCカード杯世界囲碁選手権 ベスト32 (2010年)
大理旅遊杯世界女子プロ囲碁選手権戦 準優勝 (2007年)
ワールドマインドスポーツゲームズ 女子団体戦準優勝 (2008年)
スポーツアコードワールドマインドゲームズ 団体戦準優勝、男女ペア戦準優勝 (2011年)

国内棋戦、その他

囲碁マスターズ女王戦 準優勝 (2005年)
女流棋聖戦 準優勝 (2007年, 2018年)
圓益杯女流十段戦 準優勝 (2012年)
プロ女流国手戦 準優勝 (2020年, 2022年)
SG杯ペア碁大会 準優勝 (2011年)

もう一度検索