金曜チェックとは
「金曜チェック」は、1985年10月から1988年4月1日まで、
テレビ朝日の
報道番組『
ニュースステーション』金曜版で放送されたコーナー企画です。当時の
報道番組としては珍しく、バラエティ要素を取り入れた内容で人気を博しました。
コーナーの概要
『
ニュースステーション』は、月曜から木曜は硬派な
報道番組として放送されていましたが、金曜日は22時台が朝日放送の制作枠であったため、23時からの放送でした。そこで、通常のニュースに加え、ゲストを招いてバラエティ色の強い企画が展開されました。
「金曜チェック」は、その中の人気コーナーの一つで、毎回異なるテーマを設定し、「あなたの○○度チェック!!」というタイトルで、○×形式の質問に答えるミニコントドラマVTRが放送されました。視聴者は、自身の回答結果から性格を診断できるという心理ゲーム的な要素があり、
久米宏がゲストの回答を基にトークを広げるスタイルが人気でした。また、コーナー後には、ストレートニュースを担当する
小宮悦子のアナウンサーの回答結果をネタに、久米が話を振ることもありました。
社会現象と影響
「金曜チェック」は放送開始と同時に大きな反響を呼び、「○○チェック」という言葉や企画が各地で流行しました。その人気は書籍化にも繋がり、『
久米宏の金曜チェック』として
角川書店から3冊のシリーズが発売されました。さらに、ミニコントドラマVTRも単独で発売されるなど、社会現象を巻き起こしました。
ミニドラマは、劇団「
夢の遊眠社」の劇団員によって演じられ、中には生放送で実施された項目もありました。また、全国各地のご当地ネタを扱った派生企画『さすらいの金曜チェック』も人気を博しました。
1987年には、派生番組『
チェック・ザ・ステーション』の宣伝を兼ねた特番も放送されました。しかし、この特番を最後に
テレビ朝日の改編期特番はしばらく中断されました。
コーナーの終了
朝日放送が金曜22時台の制作から撤退し、『
ニュースステーション』が金曜日も22時開始になったことに伴い、「金曜チェック」は終了しました。最終回は、2本立ての豪華な内容で放送されました。
番組への貢献
「金曜チェック」は、報道バラエティという分野が確立していなかった当時、番組の週末の息抜きとしての認知度を向上させ、番組の安定した視聴率獲得に貢献しました。
書籍情報
久米宏の金曜チェック 大ブームをまきおこした元祖自己診断の本
1986年12月、
角川書店より「Kadokawa books」シリーズの一冊として発行。
1988年2月、角川書店より「角川文庫」シリーズの一冊として文庫化(タイトルは『久米宏の金曜チェック 第1集』)。
久米宏の金曜チェック 第2集
1987年7月、角川書店より「Kadokawa books」シリーズの一冊として発行。
1988年3月、
角川書店より「
角川文庫」シリーズの一冊として文庫化。
久米宏の金曜チェック 第3集
1988年3月、
角川書店より「Kadokawa books」シリーズの一冊として発行。
1989年1月、角川書店より「角川文庫」シリーズの一冊として文庫化。
関連人物
久米宏: 『
ニュースステーション』の司会者。「金曜チェック」の書籍には、著者名ではないが名前がクレジットされています。
「金曜チェック」は、当時のテレビ番組としては斬新な企画であり、視聴者参加型という点で高い人気を誇りました。その後のテレビ番組にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。