金沢咲希

金沢咲希：中国が生んだ卓球の星、日本で輝く

金沢咲希（かなざわ さき、旧名：満麗（マン リー）、1976年9月17日生まれ）は、中国・河北省出身の元卓球選手です。1998年に来日し、日本生命でプレー。2004年に日本へ帰化し、全日本卓球選手権大会女子シングルスで優勝、日本代表としても活躍しました。現在は、指導者として次世代の育成に力を注いでいます。

幼少期から才能を発揮

7歳で卓球を始めた金沢は、当初シェークハンドラケットを使用していましたが、2年後にはペンホルダーラケットに転向。12歳で河北省代表チーム、16歳で中国国家チーム入りを果たし、その才能を早くから開花させました。1995年には世界卓球選手権天津大会に出場しています。

日本での挑戦と成功

1998年、金沢は日本生命からの誘いを受け来日。当時、日本生命には河北省代表チーム時代の先輩である樊建欣（ファン ジェンシン、日本名・高田佳枝）が在籍していました。日本卓球リーグで外国人選手として活躍後、2004年に日本へ帰化し、金沢咲希として新たなスタートを切ります。

2005年、第48回世界卓球選手権個人戦上海大会に日本代表として初出場。2006年の第48回世界卓球選手権団体戦ブレーメン大会では、日本代表チームの主力として銅メダル獲得に大きく貢献しました。サウスポーのペンホルダーという希少なプレースタイルで、日本代表に多様性をもたらした点も特筆されます。

日本リーグでは通算100勝を達成し、2009年2月のジャパントップ12を最後に現役を引退しました。

金沢という名に込めた想い

金沢という日本名は、彼女が旅行で訪れ、その美しさに魅了された金沢市に由来します。このエピソードからも、彼女の日本への深い愛情が伝わってきます。

指導者としての新たな道

夫であるサッカー選手の于丙涛との間に2010年に子供を出産。産休後、2012年からは兵庫県伊丹市の伊丹卓球協会で指導者として活動しています。自身の経験を活かし、未来の卓球界を担う若手選手の育成に情熱を注いでいます。

主な戦績

2006年 全日本卓球選手権大会 女子シングルス優勝
2006年 ジャパントップ12卓球大会優勝
* 2007年 全日本卓球選手権大会 女子ダブルス優勝（ペア・藤井寛子）

金沢咲希は、中国で培った才能と努力を胸に、日本で輝かしい足跡を残しました。選手としての実績はもちろんのこと、日本と中国の架け橋としての役割も果たし、多くの人々に感動を与えました。引退後も指導者として、卓球界の発展に貢献しています。彼女のこれからの活躍にも期待が高まります。

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