金沢木材埠頭

金沢木材埠頭は、神奈川県横浜市金沢区幸浦に位置する横浜港の埠頭の一つです。高度経済成長期における木材輸入の需要増大に対応するため、1970年に建設が開始され、1974年に供用が開始されました。

歴史

当初、金沢木材埠頭は、原木輸入の拠点として重要な役割を果たしていました。しかし、1980年代に入ると、木材の輸入形態が原木から製材へと変化したため、1985年以降、原木の取り扱いはなくなりました。その後、1990年代には、貯木場の一部を埋め立てて再開発が行われ、1996年には横浜ベイサイドマリーナと三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドが開業し、港湾機能に加えて、商業施設としての側面も持つようになりました。

港湾機能

現在の金沢木材埠頭の面積は11.1ヘクタールで、延長187メートルの岸壁1バースと4か所の物揚場が設けられています。また、水産庁中央水産研究所の調査船係留施設が隣接しています。将来的には、RO-RO船の接岸に対応するため、岸壁を230メートルに延長する計画もありますが、まだ実現には至っていません。

2002年の実績では、総取扱量は1361千トンでした。その内訳は、砂利の移入が781千トンと最も多く、次いで特殊品の輸出・移出が361千トン、雑工業品の輸入が187千トンとなっています。これらの数字から、金沢木材埠頭が木材以外の多様な貨物を取り扱う港湾施設として機能していることがわかります。

周辺施設

金沢木材埠頭の周辺には、横浜ベイサイドマリーナや三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドといった商業施設があり、多くの人々が訪れます。これらの施設は、埠頭の再開発に伴い建設され、地域経済の活性化にも貢献しています。

まとめ

金沢木材埠頭は、その名前の通り、かつては木材の輸入拠点として重要な役割を担っていましたが、時代とともにその機能と役割を変化させてきました。現在は、多様な貨物を取り扱うと共に、商業施設も併設され、地域経済に貢献しています。過去の歴史と現在の機能、そして周辺環境の変化を理解することで、金沢木材埠頭が横浜港において重要な位置を占めていることがわかるでしょう。

参考資料

横浜市 (2006). 『横浜港港湾計画資料(その1)-改訂-』

関連項目

木場
新木場
金沢漁港
柴漁港

外部リンク

金沢木材ふ頭（横浜市港湾局）
* 金沢木材ふ頭（横浜港埠頭株式会社）

もう一度検索