金沢湯涌江戸村

金沢湯涌江戸村とは

金沢湯涌江戸村は、石川県金沢市の湯涌温泉に位置する歴史博物館で、江戸時代に建てられた建物を移築して保存しています。2010年9月に開館し、江戸時代の文化や歴史を体験的に学ぶことができる場所として多くの訪問者に親しまれています。特に、実際に生活様式を体験したり、昔の技術を知ったりできるイベントや講座が数多く行われています。

概要

金沢の奥座敷とも称される湯涌温泉街に位置するこの博物館は、旧白雲楼ホテルの近くにある旧金沢江戸村の歴史的建造物群を中心に構成されています。江戸期の価値ある建物が多く含まれており、これらの建物は全て国の重要文化財や石川県及び金沢市の有形文化財として指定されています。建物は金沢市内の長町武家屋敷や兼六園、金沢城の周辺など、さらには石川県内や一部福井県からも移築されています。

管理と運営

金沢文化振興財団がこの施設の管理を行っており、地域の住民が中心となる金沢湯涌江戸村維持保存研究会が様々な活動を推進しています。郷土の歴史と文化を守るために、茅葺き農家の手入れや障子貼り、さらには体験教室など、地域住民による活動が精力的に行われています。

施設について

金沢湯涌江戸村には、主に二つのゾーンがあります。町家・武家ゾーンと農家ゾーンです、これらのゾーンにはそれぞれ特有の歴史的建物が移築されています。

町家・武家ゾーン

• - 旧多賀家表門: 18世紀頃に建造された金沢市指定の有形文化財で、江戸村の入口として訪問者を迎えます。
• - 旧松下家住宅: 1830年頃に建てられた商家で、国の重要文化財に指定されています。
• - 旧山川家住宅: 江戸時代から明治・大正にかけて商業繁華を極めた家屋で、1830年頃に建築され、石川県指定の有形文化財となっています。
• - 旧永井家住宅: 江戸末期に建てられた住宅で、金沢市指定有形文化財です。
• - 旧鯖波本陣石倉家住宅: 福井県から移築された1868年築の住宅で、国の重要文化財として認定されています。

農家ゾーン

• - 旧園田家住宅: 紙漉き農家の家として重要有形民俗文化財に指定されている住宅です。
• - 旧平家住宅: 17世紀に建てられた石川県指定の有形文化財で、能登町にあった古い農家です。
• - 旧野本家住宅: 19世紀前半に建てられた農家で、金沢市指定有形文化財です。
• - 旧高田家住宅: 18世紀前半に建造された江戸中期の農家で、石川県指定有形文化財として保存されています。

お知らせ

利用情報

• - 開園時間: 午前9時から午後5時30分まで、入園は午後5時まで受け付けています。
• - 休園日: 毎週火曜日（火曜日が祝日の場合はその次の日）。1月1日から3日は閉園。
• - 入園料: 金沢市文化施設共通観覧券の対象施設として、訪問する際は事前に確認が必要です。

このように、金沢湯涌江戸村は歴史的な建物の保存と地域文化の振興を目的にした貴重な施設であり、多くの人々に江戸時代の文化に触れる機会を提供しています。

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