金泉里ミサイル基地

金泉里（クムチョンリ）の概要

金泉里は、朝鮮民主主義人民共和国の江原道安辺郡に位置する前方ミサイル基地です。この基地は、戦略的なミサイルベルトに含まれ、非武装地帯（DMZ）から北へ75キロメートルほど離れています。東京からは1,100キロメートル、ソウルからは165キロメートルの距離にあります。

ミサイル基地の情報

2019年9月にアメリカのシンクタンク「戦略国際問題研究所」（CSIS）が発表した報告書によると、金泉里は北朝鮮の人民軍戦略軍に所属しており、弾道ミサイル部隊の責任を担っています。これまで公表されていなかったため、その詳細が明らかにされることは重要な意味を持っています。また、北朝鮮には金泉里を含む未公表のミサイル基地が約20箇所存在すると考えられています。

この基地は1999年に新型の中距離弾道ミサイル「火星9」（スカッドER）が初めて配備された場所でもあり、当時は国際的な支援物資を受けている最中に多くのミサイルプログラムが進展しました。この時期には、救援物資を活用してミサイルを開発する動きがありました。

ミサイルの射程

金泉里から発射されるミサイルは、韓国全域を攻撃する能力を持っており、さらに九州や四国を含む日本列島南部も射程に入ります。新型ミサイル「北極星2号」（KN15）が配備されれば、日本全域、特に沖縄県にある在日米軍基地も対象となります。米韓の情報機関は、この基地にあるミサイルの保管施設や燃料保存所など、重要な施設の情報を把握しており、有事に備えた攻撃準備が整っています。

特にスカッド系ミサイルは液体燃料を使用しており、発射準備には30分以上かかります。そのため、攻撃を受けるリスクが高いとされています。これに対抗するため、北朝鮮は固体燃料ミサイルへの移行を進めているとの情報もあります。

国際社会の反応

マイク・ポンペオ国務長官は、北朝鮮が非核化に合意すれば米国が安全を保証すると述べ、北朝鮮に対話を呼びかけましたが、その提案は成功しませんでした。このように、金泉里基地は北朝鮮の軍事的脅威として国際的に大きな注目を集めています。今後の動向が注視される中、国際社会の安全保障において重要な要素として位置づけられています。

まとめ

金泉里は、北朝鮮のミサイル戦略において中心的な役割を果たしており、その存在は地域の安定に影響を与えています。国際社会はこの基地を引き続き監視し、北朝鮮の行動に対して適切な対応を求める必要があります。

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