金玟哉

金玟哉：韓国を代表するDFの軌跡

1996年生まれ、慶尚南道統営市出身の金玟哉選手は、韓国サッカー界を代表するDFとして世界的な活躍を続ける選手です。2023年夏、アジア人歴代最高額の移籍金でブンデスリーガの強豪、FCバイエルン・ミュンヘンに加入したことは記憶に新しいでしょう。しかし、彼の成功物語は決して一筋縄ではいかない、努力と才能が織りなすドラマチックなものです。

輝かしいキャリアの始まり

延世大学校卒業後、金玟哉選手は2016年、韓国の3部リーグである慶州韓国水力原子力FCからキャリアをスタートさせました。そこでの活躍が認められ、同年12月にはKリーグ1の強豪、全北現代モータースへ移籍。2017シーズンは29試合に出場し2得点を挙げ、チームのリーグ優勝に大きく貢献しました。この活躍により、Kリーグ若手選手賞とKリーグベストイレブンに選出されるなど、その才能は早くから開花しました。続く2018シーズンも全北現代モータースのKリーグ優勝に貢献し、AFCチャンピオンズリーグにも出場を果たしています。

欧州挑戦と中国スーパーリーグでの経験

2019年には欧州リーグへの移籍が噂されましたが、移籍金交渉がまとまらず、中国スーパーリーグの北京国安足球倶楽部に移籍しました。中国での経験は、金玟哉選手のキャリアにおいて、異なる環境でのプレーを経験し、更なる成長を促す重要なステップとなったと言えるでしょう。

トルコとイタリアでの活躍、そしてセリエA制覇

2021年8月、金玟哉選手はトルコのフェネルバフチェSKに移籍。トルコでも安定した活躍を見せ、チームの主力として貢献しました。そして、2022年7月、セリエAのSSCナポリへと移籍します。チェルシーに移籍したカリドゥ・クリバリの後釜として期待された彼は、その期待に応え、リーグ戦デビューからわずか2試合目でセリエA初ゴールを記録するなど、すぐにチームに欠かせない存在となりました。

ナポリでの活躍は目覚ましく、9月にはアジア人初のセリエA月間最優秀選手賞を受賞。さらに、卓越した守備力とリーダーシップでチームを牽引し、ナポリの33年ぶりとなるセリエA優勝に大きく貢献しました。彼の活躍はセリエA年間最優秀守備手賞など数々の個人賞を受賞するまでに至りました。

バイエルン・ミュンヘン移籍と未来

2023年7月、アジア人歴代最高額となる5,000万ユーロ（約78億円）という移籍金で、ドイツの強豪クラブ、FCバイエルン・ミュンヘンへの移籍が決定しました。5年契約を結び、背番号3を背負って新たな挑戦をスタートさせました。バイエルン・ミュンヘンでの活躍は、まだ始まったばかりですが、彼の高い能力と経験から、今後の更なる活躍が期待されます。

韓国代表での活躍

クラブでの活躍だけでなく、韓国代表としても常に重要な役割を担っています。2017年に韓国代表デビューを果たし、2018年アジア競技大会では優勝に貢献、兵役免除も獲得しました。2019年のAFCアジアカップでも2得点を挙げ、2022年カタールワールドカップにも出場し、チームのベスト16進出に貢献しました。

まとめ

金玟哉選手は、韓国の下部リーグから始まり、アジア、そしてヨーロッパと活躍の場を広げ、数々のタイトルを獲得し、世界的な評価を得るまでに至りました。その過程において、彼は常に努力と向上心を持ち続け、困難を乗り越えてきました。空中戦の強さ、対人守備の堅さ、正確なパスワークと、高いレベルでバランスの取れた彼のプレースタイルは、世界中のサッカーファンを魅了し続けています。バイエルン・ミュンヘンでの活躍、そして今後の韓国代表としての活躍にも、大きな期待が寄せられています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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