金融検査庁

金融検査庁について

金融検査庁は、琉球政府通商産業局の外局として、民間の金融機関を監督・指導する目的で設置されました。1960年代初頭の沖縄では、金融機関の過当競争が激化し、その結果として資産内容の悪化や業務運営の不健全化が深刻な問題となっていました。この状況を打開するため、キャラウェイ高等弁務官は、金融業界の刷新を強力に推し進める必要性を痛感しました。

設立の背景

キャラウェイ高等弁務官は、金融機関の監督権限を琉球政府に付与し、その下に「金融検査部」を設立しました。これが金融検査庁の前身となります。この金融検査部は、キャラウェイの強い指示のもと、金融機関の徹底的な粛正を断行し、経営の合理化と健全化を推し進めました。この一連の金融機関に対する粛正は、「キャラウェイ旋風」とも呼ばれ、当時の沖縄経済に大きな影響を与えました。

沿革

• - 1961年7月: 琉球政府内務局に「金融検査部」が設置されました。
• - 1965年7月: 琉球政府通商産業局の外局として「金融検査庁」が正式に設置されました。

組織（1972年5月14日時点）

金融検査庁は、以下の組織で構成されていました。

• - 総務課
• - 銀行課
• - 理財課

業務の移管

沖縄が日本に復帰した後、金融検査庁の業務は大蔵省（現在の財務省）へと移管されました。これにより、沖縄の金融行政は、日本全体の一環として統合されました。

参考文献

• - 照屋栄一『沖縄行政機構変遷史 明治12年～昭和59年』照屋栄一、1984年8月15日。NDLJP:9775065。

関連項目

• - 琉球政府
• - 内務局 (琉球政府) → 通商産業局 (琉球政府)
• - キャラウェイ旋風
• - 大蔵省

外部リンク

• - 沖縄県公文書館

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