鈴の家馬勇

鈴の家馬勇（すずのや ばゆう）

鈴の家馬勇は、落語家における馬派の名跡であり、現在では空き名跡となっています。「林々舎（りんりんしゃ）」の亭号で知られる人物が複数確認されていますが、正確な代数は不明です。

林々舎馬勇を名乗った人物

初代 林々舎馬勇
初代鈴々舎馬風の門下で、当初は風生、高麗助と名乗っていたとされる記録があります。その後、風松から圓風になったという記述もあります。また、亭号も金原亭、立川、鈴々轡など様々に変遷し、最終的に林々舎に落ち着いたとされています。天保から安政の頃に活躍したとされ、本名は水沢長三郎。
林々舎馬勇（後の四代目金原亭馬生）
林々舎馬勇（後の春風やなぎ）
林々舎馬勇（後の立川扇太郎）

これらの人物以外にも、林々舎馬勇を名乗った落語家がいた可能性があります。

三代目 鈴の家馬勇

三代目鈴の家馬勇（1937年8月16日 - 1982年6月16日）は、昭和期の落語家で、出囃子は『お前とならば』でした。本名は、大山 明美。

経歴

1962年6月：十代目金原亭馬生に入門し、「角助」を名乗る。
1966年5月：二ツ目に昇進し、「馬六」と改名。
1979年3月：二代目柳家菊語楼、橘家二三蔵、柳亭風枝、十代目翁家さん馬と共に真打に昇進、「鈴の家馬勇」を襲名。
1982年6月：クモ膜下出血のため急逝。享年44歳。師匠である十代目金原亭馬生も、三代目馬勇の死から3ヶ月後に亡くなっています。

芸風・人物

三代目馬勇は、師匠である金原亭馬生によく似た芸風で、その人柄も優しく、人に親切だったと伝えられています。

参考資料

『古今東西落語家事典』（平凡社、1989年）
* 『古今東西噺家紳士録』

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