鈴与清水FCラブリーレディース

鈴与清水FCラブリーレディースの歴史

鈴与清水FCラブリーレディースは、日本女子サッカーリーグ（L・リーグ）の歴史あるチームで、静岡県清水市を拠点に活動していました。1967年に清水市サッカー協会が子供たちによる選抜チーム「オール清水」を結成したのが始まりです。このチームは後に「清水FC」と名付けられ、1986年に女子チーム「清水FC女子」が誕生しました。これが、女子サッカーの草創期における重要な一歩となりました。

1989年に日本女子サッカーリーグが設立されると、清水FC女子は新たな体制のもと、「清水FCレディース」として独立したチームに生まれ変わりました。この際、清水第八スポーツクラブから重要な選手たちが参加し、地元の物流企業である鈴与がスポンサーとなったことで、チームはさらに発展しました。

その後、1990年には「鈴与清水FCラブリーレディース」と改名し、数多くの代表選手を輩出しながらL・リーグの強豪として名を馳せました。特に、半田悦子や木岡二葉といった選手は日本女子代表としても活躍し、その実力を示しました。チームは、日興證券ドリームレディース、読売ベレーザ、プリマハムくノ一と並び、リーグの上位に位置しました。

しかし、1998年を最後にL・リーグからは脱退することとなります。脱退の理由は「リーグの運営に鈴与の意見が反映されていない」という不満が影響したとされます。1999年の全日本女子サッカー選手権大会が終わった後、脱退は発表されましたが、その直前の納会で新体制が発表されたため、突然の決定と感じた人も多かったことでしょう。

その後、チームは東海女子リーグに移行し、2000年1月には全日本女子サッカー選手権大会にも出場しましたが、女子サッカーへの関心が薄れる中、2000年に廃部となってしまいます。この背後には、2000年シドニーオリンピックの女子代表が出場権を逃したことや、同じ清水市を本拠地とするJリーグの清水エスパルスの経営問題が影響していたといわれています。

チーム成績と獲得タイトル

ラブリーレディースは、L・リーグにおいて数々のタイトルを獲得しました。1989年のリーグ初開催時には、第1回日本女子サッカーリーグのタイトルを獲得し、1991年には全日本女子選手権も制覇しました。また、全日本選抜女子サッカー大会や全国レディースサッカー大会でも多数の優勝を収め、その強さを示しました。

歴代監督と選手

鈴与清水FCラブリーレディースは、薩川昌之や内山貫之など、名だたる監督たちのもとで成長しました。また、寺谷真弓や木岡二葉、半田悦子など、多くの選手が女子サッカー界での名声を得ており、特に木岡はJFA役員や女子サッカーFIFA親善大使に就任するなど、サッカー界での活動を続けています。

まとめ

鈴与清水FCラブリーレディースは、静岡を代表する女子サッカーチームとして、数々の伝説と功績を残しました。その歴史は、女子サッカーの発展とも深く関わっており、多くの選手たちが輩出されたことからも、その存在は重要でした。今日でも、清水市のサッカーの精神は人々に受け継がれています。

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