鈴木俊継

鈴木俊継について

鈴木俊継（すずき としつぐ、1934年1月8日 - 没年不明）は、日本のテレビ演出家であり、特に特撮ドラマの分野でその名を知られています。彼は、俳優としてのキャリアを経て、監督として特撮テレビドラマに革新をもたらしました。鈴木は、もともとは鈴木孝次（すずき こうじ）という名前で俳優として活動し、その後、演出家としての道を歩むことになります。

来歴

鈴木は1952年、東京映画製作による劇場映画『春の囁き』で俳優デビューを果たしました。彼はその後、東宝に所属しましたが、思うような役を得ることができず、映画監督の岩城英二の勧めでテレビドラマの助監督に転身します。1964年のTBSの『いまに見ておれ』では、ADを務める満田かずほと共に活動し、その後、円谷特技プロダクションに参加しました。

特に『ウルトラQ』や『ウルトラマン』での助監督としての経験を経て、鈴木は『ウルトラマン』第32話「果てしなき逆襲」と第33話「禁じられた言葉」において監督としてのデビューを果たし、その後は『ウルトラセブン』などの作品で製作の中心人物となります。これ以降、彼は特撮テレビドラマを中心に活動し、コマーシャルや企業パンフレットの制作にも携わりました。

鈴木の活動については、1976年の『恐竜探険隊ボーンフリー』以降の記録は残されておらず、故人とされているものの、晩年は映画関係者との関係が希薄になっていたため、彼の死去に関する詳細は不明です。

人物・作風

鈴木俊継は、温厚な性格を持つ人物であったと言われています。彼は、俳優の山村哲夫がスタッフとの間で対立し辞めることになった際、直接電話をかけて説得したエピソードが語られています。また、監督としては堅実な作風を持ち、脚本に対して積極的に口を挟むことはなかったとされる一方で、特に『ウルトラセブン』第26話「超兵器R1号」ではプロデューサーからのカット要請に対して激しく抗議したこともあり、その意志の強さが伺えます。

彼に対する関係者の評価も高く、『ミラーマン』の主演である石田信之は、鈴木を「優しく、みんなに気を使っていた」と評しています。

主な監督作品

鈴木の代表的な監督作品には、以下のような特撮テレビドラマが含まれます：

• - ウルトラシリーズ

- ウルトラマン（1967年）
- ウルトラセブン（1967年 - 1968年）
- ウルトラファイト（1970年）
- ウルトラマンA（1973年）
- 快獣ブースカ（1967年）
- 怪奇大作戦（1968年 - 1969年）
- ミラーマン（1971年 - 1972年）
- 他、多数

主な出演作品

俳優としての鈴木俊継は、以下の作品に出演しています：

• - 春の囁き（1952年）
• - ゴジラシリーズ（1954年 - 1962年）

鈴木のキャリアは、テレビドラマおよび特撮の歴史において重要な位置を占めており、数々の名作に寄与した彼の影響は今もなお感じられています。

もう一度検索