鈴木雅明

鈴木雅明の音楽人生

人物・来歴

鈴木雅明（すずき まさあき）は、1954年4月29日に兵庫県神戸市で生まれました。アマチュア音楽家の両親の影響を受けて育ち、12歳の時から教会のオルガニストとして活躍しました。神戸大学附属の小中学校、灘高校を経て、東京芸術大学音楽学部作曲科に進学。卒業後は同大学院でオルガンを専攻し、広野嗣雄や鍋島元子の指導を受けて成長します。さらにアムステルダムのスウェーリンク音楽院でも、名指導者の元でチェンバロとオルガンを学びました。そして、同音学院では日本人として初めてのフルディプロマを取得する快挙を成し遂げました。

鈴木氏は、神戸松蔭女子学院大学や東京芸術大学での教職を経て、最終的に東京芸術大学の教授に就任。2010年には名誉教授に転任し、現在も関わりを持ちつつ、さらにはイェール大学でも教鞭をとっています。また、彼はプロテスタントのクリスチャンであり、日本キリスト改革派教会の信者でもあります。

音楽活動

鈴木雅明は、チェンバロとオルガンを演奏するだけでなく、1990年には「バッハ・コレギウム・ジャパン」（BCJ）を結成し、音楽監督としてその活動をリードしています。このグループは、バッハの教会カンタータ全曲シリーズや受難曲を録音し、多くの音楽ファンから高く評価されています。彼の指揮下で制作されたバッハの作品は、レコード・アカデミー大賞を受賞するなど、国内外での評価も高いです。

受賞・栄典

鈴木氏はその功績から多くの賞を受賞しています。1999年にはモービル音楽賞や井植文化賞を受賞し、2000年には音楽之友社賞、2001年にはドイツ連邦功労勲章や毎日芸術賞を受賞しました。また、2009年には文部科学大臣賞、2011年には紫綬褒章を受け、2012年にはライプツィヒ市のバッハメダルを受章。2014年にはサントリー音楽賞を受賞し、2024年には旭日小綬章を授与される予定です。

著書

鈴木雅明は執筆活動にも力を入れており、自身の音楽的な思想や解釈を紹介する書籍をいくつか執筆しています。代表作には「バッハからの贈りもの」（2002年）、そして「わが魂の安息、おおバッハよ!」（2004年）や「バッハ、神と人のはざまで」（2021年）などがあります。

家族・親族

鈴木氏の家族も音楽家として活躍しています。弟の鈴木秀美はバロック・チェロ奏者及び指揮者。息子の鈴木優人も同じく指揮者として活動し、鍵盤楽器にも秀でています。また、声楽家の鈴木美登里は彼の義理の妹です。

結論

鈴木雅明氏は、音楽界において幅広い活動を展開し、バッハの音楽を多くの人々に届ける功績を残している偉大なアーティストです。彼の情熱と献身によって、バッハの音楽は生き続け、さらなる未来へとつながっています。

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