鈴木雅次

鈴木 雅次（すずき まさつぐ）

鈴木雅次は1889年3月6日に長野県松本市で生まれ、1987年5月28日に逝去した土木工学者であり、内務官僚です。彼は日本大学で教授を務め、港湾工学や土木工学の研究において数多くの業績を上げ、土木学会の会長や日本港湾協会の会長など、様々な役職を歴任しました。

生い立ちと教育

鈴木は旧制松本中学を1908年に卒業し、その後1911年に第八高等学校を卒業しました。上京し、1914年には九州帝国大学の土木工学科を卒業し、内務省に入省します。内務省では鉄道技師としてのキャリアをスタートさせ、その後、土木局の技術課長や内務技監を務めるなど、土木業界でのスキルを磨いていきます。

職業経歴

1930年には日本大学工学部の教授に就任し、1944年には土木学会の会長に選出されるなど、学術界でも活躍の場を広げました。1945年に内務省を退官した後は、日本発送電の技術顧問として、新たな道を踏み出しました。1947年からは東京大学で講師を兼任し、1952年には日本大学国土総合開発研究所の所長に就任しました。

港湾工学や土木工学における彼の専門性は、1964年の港湾審議会長や、1968年の日本港湾協会の会長としての職務にも反映されています。特に1968年には、文化勲章や文化功労者としても表彰され、社会における貢献が高く評価されました。

受賞歴について

鈴木雅次が受けた勲章には、1940年の紀元二千六百年祝典記念章、1960年の紫綬褒章、1974年の勲一等瑞宝章などがあります。これらの栄誉は、彼の研究や実務における卓越した業績を証明するものです。

主な著作

鈴木はまた、いくつかの著作を手掛けています。以下は彼の主要な著書です：

• - 「港工学」 常磐書房 (1932年)
• - 「港湾」 岩波書店 (1933年)
• - 「河」 河出書房 (1941年)
• - 「土木屋さん」 筑土書房 (1956年)

これらの著作は、彼の専門的な見解を広めることに寄与し、今もなお土木工学を学ぶ者にとって重要な参考文献とされています。

参考資料

鈴木の人生と業績について更に知りたい方は、宝月圭吾編の『長野県風土記』（旺文社、1986年）を参考にすると良いでしょう。彼の長い人生と多岐にわたる貢献は、日本の土木工学の発展に大きな影響を与え続けています。

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