鈴鹿グランプリ (列車)

鈴鹿グランプリについて

鈴鹿グランプリ（すずかグランプリ）は、2009年から毎年開催されるF1日本グランプリに合わせて名古屋駅と鈴鹿サーキット稲生駅の間で運行される臨時特急列車です。この特急列車は、東海旅客鉄道（JR東海）と伊勢鉄道によって運営されています。鈴鹿サーキットは、FIA（国際自動車連盟）が主催するF1世界選手権の日本グランプリが行われる舞台として有名であり、この列車の運行はスポーツ観戦を通じて多くの観客を鈴鹿へと誘う重要な役割を果たします。

歴史と運行開始

鈴鹿グランプリは、2009年にF1日本グランプリが鈴鹿サーキットで開催されることが決定したことを受けて、JR東海によって新たに設定されました。それ以前にも「鈴鹿F1」として特急列車が運行されていましたが、2006年以前の運行形態とは異なり、現在の鈴鹿グランプリという名称で定期運行されています。この列車の運行は、日本グランプリが開催される年に限り実施され、モータースポーツファンにとって欠かせない存在となっています。

運行概況

鈴鹿グランプリの運行は、2016年から毎日2往復で行われ、午前中に名古屋から鈴鹿に向かう下り列車が2本、午後に鈴鹿から名古屋へ戻る上り列車が2本運行されています。2012年までは予選日と決勝日に運行本数が異なり、下り列車と上り列車の本数が柔軟に調整されていました。鈴鹿サーキット稲生駅には留置施設がないため、到着した列車は一度津駅へ回送されて車両整備が行われた後に、福條として折り返す形で再び名古屋へ向けて運転されます。

運行の変遷

新型コロナウイルスの影響により、2020年と2021年の日本グランプリは開催中止となり、それに伴い鈴鹿グランプリの運行も休止されました。しかし、2024年からは運行形態に変更が加えられ、桑名駅と四日市駅の停車を廃止し、名古屋ー鈴鹿サーキット稲生間をノンストップで運行します。この改定により、より多くの観客を効率的に鈴鹿サーキットへ運ぶことが期待されています。また、開催時期が秋から春に移行したため、運航も春季に設定されています。

列車の詳細

鈴鹿グランプリの列車番号は9011Dから9016Dに設定されており、下り列車と上り列車の号数に応じた番号付けがされています。運転される車両は全て気動車であり、初期のキハ85系から2023年以降はHC85系へと変更されています。HC85系は4両編成で全車両指定席となっており、快適な移動を提供しています。

停車駅

鈴鹿グランプリは名古屋駅から鈴鹿サーキット稲生駅の間を運行し、間に停車駅はなく、利便性が高い運行となっています。これにより、ファンはスムーズにサーキットへのアクセスが可能です。

鈴鹿グランプリは、モータースポーツファンにとって、名古屋から鈴鹿サーキットへのアクセスを便利にする重要な交通手段であり、毎年楽しみにされる特急列車となっています。

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