伊勢鉄道

伊勢鉄道株式会社の概要

伊勢鉄道株式会社（いせてつどう）は、三重県鈴鹿市に本社を置く鉄道会社で、元々は日本国有鉄道（国鉄）の一部であった伊勢線を運営しています。この鉄道会社は、地元自治体や民間企業が出資する形式の第三セクター企業です。具体的には、伊勢線の河原田駅と津駅を結ぶ22.3キロメートルの路線を保有しています。この路線は、名古屋と津、松阪、鳥羽、南紀方面を結ぶ重要な交通インフラの一部を成しています。

歴史

伊勢鉄道は1986年の設立から始まり、翌1987年に伊勢線を転換して開業しました。歴史を振り返ると、1988年には鈴鹿駅旅行センターが開業し、2017年には設立30周年を記念した「伊勢鉄道30thアニバーサリーフェスタ」を開催しました。これにより、鉄道の地域への貢献と利用促進が図られてきました。

現有路線

現状の伊勢線は、河原田駅から津駅までの単線区間と、一部複線区間があり、特急「南紀」や快速「みえ」などの中・長距離列車も通過します。河原田 - 中瀬古間が複線であり、中瀬古 - 津間は単線ですが、将来的にはこの部分も複線化を検討しています。ただし、中瀬古 - 津間の複線化は現在のところ進捗がありません。

車両

伊勢鉄道では、自社の車両形式を「イセ○○型」としており、主に普通列車で運用されています。特急や快速列車については、JR東海の車両が使われています。現有車両は「イセIII型」で、2003年から運行を開始。老朽化したイセI型とイセII型を置き換える形で登場し、軽量なステンレス製の車体で100km/hの運転速度を誇ります。これにより、従来の車両よりも大幅に走行性能が向上しています。

過去の車両

かつてはイセI型（1・2・3）やイセII型（4）が運用されていましたが、老朽化により全車が廃車となり、イセI型はミャンマーに輸出されました。これらの過去の車両は、いずれも当時の技術を反映した設計であり、特に非貫通型のイセI型は運転台の配置が注目されました。

乗車券と支払い方法

伊勢鉄道ではTOICAやICOCAといったICカードが利用できず、現金による運賃の支払いが求められます。また、連絡運輸を行うJRグループの駅から乗車券をクレジットカードで購入することが可能です。特に、乗車券の発売されていない駅から乗車する際は、整理券を必要とし、降車時に運賃箱へ現金を投入する必要があります。

関連情報

伊勢鉄道は、日本の鉄道事業者の中でも重要な位置を占める第三セクター鉄道として、地域経済や観光産業の発展に寄与しています。地域を結ぶ鉄道の役割は大きく、将来的にはさらなる路線の充実が期待されています。

もう一度検索