鉄原郡 (朝鮮民主主義人民共和国)

鉄原郡について

鉄原郡（チョルォンぐん、てつげんぐん）は、朝鮮半島の中央部、朝鮮民主主義人民共和国の江原道に位置しています。この郡は、韓国に同名の行政区域が存在しており、軍事境界線を挟んで両国にまたがる形性格を持っています。

郡の概要

鉄原郡の役場は「鉄原邑」に所在しており、これは韓国の鉄原邑からはかなり離れた位置にあります。この地域は新羅時代から「安峡」と呼ばれており、李氏朝鮮時代には「安朔」と称されることもありました。1952年に行政区画の再編が行われる際に、周辺地域が編入されたため、郡の範囲は朝鮮戦争前に比べて西側に移動しています。郡域は主に1914年以前の安峡および朔寧（西面・南面を除く）に該当し、元からの鉄原郡の区域は北部の大半と於雲面の一部のみとなっています。

行政区画

この郡は、1邑と36里を管轄しており、郡内の行政はこの区分によって運営されています。ただし、居住しているいくつかの地区は韓国の漣川郡によって名目上の行政区画が設けられている部分もあります。

歴史的背景

鉄原郡の歴史は非常に興味深く、1945年8月15日、第二次世界大戦の終結に伴い、この地域はソ連軍の管理下に置かれました。当初、鉄原郡は1邑9面からなる行政区域でした。
1946年12月には、京畿道の永平郡から幾つかの面が鉄原郡に編入されました。これにより地域の地理が大きく変わりました。1952年12月の大規模な郡面里の統廃合によって、江原道鉄原郡が創設されました。この際、新たに成立した邑や里の数は増加し、人民委員会は旧馬場面に設置されました。

停戦協定が発効した1953年7月には、京畿道漣川郡西南面の一部が編入され、区域がさらに広がりました。1954年には一部の里が再編成され、1956年には余尺里が朔寧里に編入されました。1961年3月には人民委員会が旧安峡面に移転し、その地は鉄原邑と名付けられました。

現在の状況

1991年には往避里が新進里に改称され、1996年には朔寧里が白鷺山里に改名されるなど、地域名の変遷も見受けられます。鉄原郡はその歴史を通じて、地域の行政や地名に多くの変化をもたらしました。

このように、鉄原郡は地理的、歴史的観点からも多様な魅力を持つ地域であり、両国の歴史を語る上で重要な場所となっています。

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