銀河機攻隊 マジェスティックプリンス

銀河機攻隊 マジェスティックプリンス

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』（MJP）は、動画工房とオレンジが共同制作した日本のロボットアニメです。2013年4月から9月にかけて放送され、全24話+1話で構成されています。本作は、東宝が新たに立ち上げたアニメレーベル『TOHO animation』の第1号作品としても注目を集めました。

概要

MJPは、月刊ヒーローズでのアニメプロジェクト発表から始まりました。キャッチコピーは「ザンネンだっていいじゃない」。監督は元永慶太郎、キャラクターデザインは平井久司、シリーズ構成は吉田玲子が担当し、豪華スタッフが集結しました。メカニックデザインは谷裕司、森木靖泰、渡辺浩二が担当し、各陣営のデザインを明確に分けることで、それぞれの個性を際立たせています。動画工房にとっては初のロボットアニメ挑戦作品であり、オレンジにとっては初の元請制作作品となりました。

企画段階から、少子高齢化や人口減少といった社会情勢を考慮し、劇場公開に見合うヒットを目指した次世代戦略の一環として進められました。映像だけでなく音楽面にも注力し、独自の音楽レーベルを設立するなど、多角的な展開を図っています。

ストーリー

地球暦2110年、人類は宇宙に進出しましたが、謎の勢力「ウルガル」の侵攻により、地球は滅亡の危機に瀕していました。全地球防衛軍「GDF」は、「MJP計画」によって生み出された少年少女5人組「チームラビッツ」を、最新鋭戦闘デバイス「アッシュ」に乗せて最前線へ送り込みます。チームラビッツは、個々の能力は高いものの、チームワークに難があり「ザンネン5」と呼ばれていましたが、初陣で予想外の成果を上げ、GDFの切り札として様々な任務に赴くことになります。

物語が進むにつれて、イズルはウルガルのパイロットが自分たちと同じ人間であることを知り、ウルガルから亡命してきたテオーリアは、ウルガルが地球人の遺伝子を求めて戦争を始めたことを明かします。新たな仲間アンジュが加わり、チームラビッツはウルガルとの戦いを繰り広げる中で、それぞれの過去や葛藤と向き合い、成長していきます。

劇場版

2016年には、完全新作の劇場版『劇場版マジェスティックプリンス 覚醒の遺伝子』が公開されました。テレビアニメ版の最終話から劇場版へ至る期間を補完する新作特別版（第25話「未来への翼」）も放送され、物語はさらに広がりました。特別版と劇場版のアニメーション制作は、セブン・アークス・ピクチャーズが担当しています。

登場人物

チームラビッツは、MJP計画によって生み出された少年少女たちで構成されています。リーダーのヒタチ・イズルは、常に明るく前向きな性格ですが、深く考える前に反射で動く一面も。アサギ・トシカズは、パイロットとしての能力は高いものの、精神面が弱く、緊張しやすい体質です。クギミヤ・ケイは、冷静で理知的なコントロール役ですが、味覚音痴という一面も。イリエ・タマキは、スピード狂で恋愛に憧れる天真爛漫な少女です。スルガ・アタルは、軍事マニアで豊富な知識を持つガンナーです。クロキ・アンジュは、チームラビッツの個々の特性を併せ持つ新メンバーですが、戦闘時に人格が豹変するという難点も抱えています。

チームドーベルマンは、チームラビッツの先輩チームで、ランディ・マクスウエル、ラケシュ・チャンドラセカール、パトリック・ホイルの3人で構成されています。彼らは、最前線でのデータ収集任務を主とし、アグレッサー役なども担当します。

メカニック

アッシュは、ウルガルの技術を基に開発された次世代汎用戦闘デバイスです。搭乗者の生存防衛本能とリンクする「ジュリアシステム」を搭載しており、高い戦闘能力を発揮します。レッド5はイズル専用機で、指揮機能を強化したリーダー用機体です。ブルー1はアサギ専用機で、近・中距離戦に適した汎用全戦域対応型です。パープル2はケイ専用機で、広域戦術警戒管制型としてチームのコントロール役を担います。ローズ3はタマキ専用機で、高機動遊撃型として優れた加速力を誇ります。ゴールド4はスルガ専用機で、超遠距離支援砲撃型として精密な射撃を支援します。ブラック6はアンジュ専用機で、次世代汎用型としてあらゆる戦局に対応できる能力を持ちます。

MJPの魅力

MJPは、ロボットアニメとしての迫力ある戦闘シーンはもちろん、少年少女たちの成長や葛藤、人間関係を描いたドラマとしても見応えのある作品です。個性豊かなキャラクターたちが織り成す物語は、多くの視聴者を魅了しました。また、緻密なメカニックデザインや、壮大な世界観もMJPの魅力の一つです。

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