銀河銭湯パンタくん

『銀河銭湯パンタくん』は、NHK Eテレで2013年4月12日から放送されている、小学校1-2年生向けの道徳番組です。人形劇で展開され、字幕放送や視覚障害者向けに副音声による解説放送も行われています。

概要

この番組は、学校放送枠の連続人形劇として、2000年度の『ぼうけん!メカラッパ号』以来の完全オリジナル新作です。原作付きを含めても2001年度の『あつまれじゃんけんぽん〜バケルノ小学校』以来の新作人形劇となり、初の10分番組として放送されています。

これまで小学校低学年向けに放送されていた『ざわざわ森のがんこちゃん』が、2013年度から幼稚園・保育所および小学校1年生向けとなったため、小学校1年生向けの道徳番組として2番組が並立する形となりました。

脚本は劇団ヨーロッパ企画の角田貴志が担当し、同劇団主宰の上田誠がプロット監修を務めています。角田氏は、脚本の他に人形デザインや番組主題歌の作詞も担当しています。

番組のエンディングは、黒バックに紫色の「オワリ」というフリップが表示され、左上に番組ロゴ、右下に「制作・著作/NHK」と表示されるという、従来の道徳番組とは異なる演出が特徴です。

2013年12月31日には、初のスペシャル番組として『銀河銭湯パンタくんスペシャル「がんこちゃんとタイムトラベル!?」』が放送されました。

あらすじ

物語の舞台は、地球人と宇宙人が共存する2313年の地球。昭和30年代の町並みが残る「銀河町商店街」の奥に、創業350年の老舗銭湯「銀河ノ湯」があります。一度は廃業の危機に瀕したものの、宇宙人たちが銭湯を気に入ったことで再び賑わいを取り戻しました。

銭湯の一人息子であるパンタは、宇宙人の子供パンキチと出会い、「パンパンパンツー」というお助けチームを結成し、様々な問題に立ち向かいます。

登場人物

パンタ

声 - 平尾明香

「銀河ノ湯」の一人息子で、小学2年生の男の子。好奇心旺盛で、いたずら好きだが、素直で反省できる一面も持っています。「P」のマークが入った帽子と、2本の前歯が特徴です。

パンキチ

声 - 本多力

パンタの相棒である宇宙人。トーネル星人の末裔で、興奮すると大きな口で何でも吸い込んでしまいます。吸い込んだ物は、妹のモンモの口から吐き出されます。パンタからパンツをプレゼントされて以来、常に着用しています。

パンタの父

声 - 中尾良平

350年続く「銀河ノ湯」の10代目番頭。パンタの行き過ぎた行動を諭す役割を持ちます。真面目ながらも気さくな一面も持ち合わせています。

パンタの母

声 - 吉田小百合

ハニーハントが趣味で、手作りのフルーツミルクで「銀河ノ湯」を支えています。パンタとパンキチに厳しく接することもあります。

バース

声 - 蓮池龍三

パンタのクラスメートで、内気な性格の御曹司。いつも携帯ゲーム機で遊んでいますが、銭湯にも興味津々です。

ギギ

声 - 葛谷知花

パンタのクラスメートの勝ち気な少女。生意気な面もありますが、良識も持ち合わせています。歌が得意で、宇宙を股にかけるシンガーになるのが夢です。

ピッコラ

声 - 戸松遥

第21回から登場した転校生の少女。運動神経抜群で、隠し芸大会で岩を割ったことがあります。実はジゴバットの娘ですが、銭湯やパンタたちを気に入っています。

タマミー

声 - 日髙のり子

第30回から登場した、流れ星とともに落ちてきた「いんせきたまご」から生まれたうさぎの宇宙人。ピッコラを母親のように慕っています。

ピエール

声 - 高木渉

「銀河ノ湯」の常連客で、甲羅のない亀のような姿の宇宙人。宇宙を駆ける商社マンですが、早とちりな性格で失敗も多いです。エピソードの最後にはパンキチに吸い込まれて宇宙へ放り出されるのがお決まりです。

ドッチロン

声 - 吉田小百合

野生化したドッジボール型のロボット。パンタたちが二者択一の行動を迫られた際に現れて選択を促します。第11回からは赤と青の2色になって登場します。

フライデー5000

声 - 高木渉

町の清掃やゴミ収集を行うロボット。防水加工が施されており、自ら充電も可能です。

レガス

声 - 中尾良平

第2回から登場したガイド用ロボットで、銀河町の知恵袋的存在。物を大切にし、古い物を愛しています。パンタの父の古くからの友人です。

ドレープ

声 - 高木渉

第4回から登場したアンドロメダ星雲出身の宇宙人。美しいものを愛し、挨拶の大切さを説いています。

ガンさん

岩石タイプの宇宙人で、銭湯を愛しています。銭湯のタオルをめぐってスベトンと50年ぶりに仲直りしました。

スベトン

第6回から登場したキノコ型の宇宙人。夜になると鼻が光り、子供たちに早く帰るように促します。

ジゴバット

声 - 高木渉

スペシャル番組で初登場し、第11回からレギュラー出演。風呂嫌いの宇宙人で、全宇宙の銭湯をなくそうと企んでいます。

放送リスト

2013年度から2019年度まで放送され、一部話数は再放送もされています。2013年度の第1-4回は先行放送、第11-20回は第1-10回の再放送です。2014年度は新作が放送され、2015-2016年度は2014年度の再放送でした。2017年度は一部再放送と新作が放送され、2019年度は新作が放送されました。

スタッフ・キャスト

原作：角田貴志（ヨーロッパ企画）
プロット監修：上田誠（ヨーロッパ企画）
音楽：竹内信次
演奏：サウンドスリー
ナレーション：蓮池龍三
声の出演：平尾明香、本多力、中尾良平、吉田小百合、高木渉、蓮池龍三、葛谷知花、日髙のり子
人形指導：佐藤東
人形デザイン：角田貴志・菅澤敬一
人形美術：田中ゆきえ・大森孝・大額博之（スタジオ・ノーヴァ）
制作補助：西村仁志（スタジオ・ノーヴァ）
人形操演：友松正人、川口英子、他多数
主題歌：「銀河銭湯パンタくん」
作詞：角田貴志
作曲：竹内信次
歌：国本武春

放送時間

2013年度から2020年度にかけて、主に金曜日の午前中に放送されていました。2021年には木曜夕方に放送されたこともあります。

レギュラー枠以外での放送

テレビクラブなどで、過去の放送回が再放送されることもありました。

スペシャル番組

2013年12月31日には、『銀河銭湯パンタくんスペシャル「がんこちゃんとタイムトラベル!?」』が放送されました。『ざわざわ森のがんこちゃん』とのコラボ企画で、タイムスリップしたパンタたちが未来の地球でがんこちゃんと出会い、銭湯の魅力や家族の絆を学んでいくというストーリーです。

がんこちゃんの声優を務めた、あきやまるなさんの最後の出演作としても知られています。

外部リンク

銀河銭湯パンタくん - NHK for School
銀河銭湯パンタくん - NHK放送史
小学校1、2年向け道徳人形劇「銀河銭湯パンタくん」 - スタジオ・ノーヴァ

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