銚子電気鉄道線

銚子電気鉄道線：崖っぷちを走るローカル線の魅力

銚子電気鉄道線は、千葉県の銚子駅から外川駅を結ぶ、全長6.4kmのローカル鉄道です。その全線が銚子市内に位置し、関東地方の最東端である犬吠埼の近くを走ることから、「犬吠崖っぷちライン」という愛称で親しまれています。路線の歴史は古く、大正時代に開業した銚子遊覧鉄道がルーツとなっています。

路線概要

路線距離: 6.4km
軌間: 1,067mm
駅数: 10駅
複線区間: なし（全線単線）
電化区間: 全線（直流600V 架空電車線方式）
閉塞方式: 自動閉塞式、票券閉塞式、スタフ閉塞式
最高速度: 40km/h
IC乗車カード: 非対応

歴史

1913年に銚子 - 犬吠間が開業しましたが、第一次世界大戦の影響でわずか4年で廃止。その後、1923年に銚子鉄道として銚子 - 外川間が再開業しました。1925年には電化され、1948年に現在の銚子電気鉄道として再スタートを切りました。経営難に直面しながらも、さまざまなアイデアで危機を乗り越え、現在も地域に根ざした鉄道として運行を続けています。

運行形態

全列車が各駅停車で、銚子 - 外川間を運行しています。かつては30分間隔のパターンダイヤが導入されていましたが、現在は1時間に1 - 2本の運行となっています。ワンマン運転が基本ですが、一部区間では車掌が乗務し、運賃収受を行うことがあります。

崖っぷちからの挑戦

度重なる経営危機を乗り越えるため、銚子電鉄はさまざまな取り組みを行ってきました。ぬれ煎餅の販売や、駅のネーミングライツ、映画製作など、ユニークなアイデアで資金を調達し、鉄道の維持に努めています。また、近年では観光客誘致にも力を入れており、レトロな車両や沿線の風景を楽しむことができる鉄道として、その魅力を発信しています。

車両

2024年3月現在、銚子電鉄には6両の電車と1両の電気機関車が在籍しています。主力車両は、元伊予鉄道の2000形と3000形です。2024年3月には、元南海電気鉄道2200系の22000形が新たに導入され、話題を呼んでいます。

銚子電鉄の旅

銚子電鉄に乗って、のんびりとしたローカル線の旅を楽しんでみませんか？ 沿線には、犬吠埼や地球の丸く見える丘展望館など、観光スポットも点在しています。また、各駅には個性的な愛称が付けられており、駅巡りも楽しいでしょう。銚子電鉄は、地域の足としてだけでなく、観光の拠点としても魅力的な存在です。

駅一覧

全駅が千葉県銚子市に所在しています。

銚子駅
仲ノ町駅
観音駅
本銚子駅
笠上黒生駅
西海鹿島駅
君ヶ浜駅
犬吠駅
海鹿島駅
外川駅

鉄道ファンと地域に支えられて

銚子電鉄は、その経営状況から「崖っぷち鉄道」と呼ばれることもありますが、多くの鉄道ファンや地域住民に支えられています。ボランティアによる駅の清掃や、イベントの開催など、さまざまな形で銚子電鉄を応援する人々がいます。銚子電鉄は、地域とともに歩む鉄道として、これからもその灯をともし続けていくでしょう。

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